コラム・エッセイ
島の学び舎
翠流▼河津桜が咲き始めた下松市笠戸島の市郷土資料展示収蔵施設「島の学び舎」を初めて訪れた。昨年10月、旧江の浦小の校舎にオープンしたばかりの施設。愛鳥活動など2014年3月に廃校になるまでの61年間の歩み、昔の農具、生活用具、書籍などの民俗資料、日本のスキーと航空機の父といわれる同市出身の軍人で、政治家の長岡外史や市内の文化財関係の展示がある。
▼その中でも埋蔵文化財は環濠集落の宮原遺跡、常森古墳群など市内各地で出土した縄文、弥生、古墳時代の土器などが集められ、下松に古くから人が住み、各地と交流していたことが古代人が使っていたかめやつぼなどの土器、石器などからわかる。
▼一方で、窓からは新笠戸ドックで大型の貨物船が造られる様子が見え、その解説パネルもあって、古代と現代のものづくりが交錯する不思議な空間にもなっている。
▼火、木、土、日曜と祝日の午前10時から午後4時まで開館し、入場は無料。まだあまり知られていないためか、残念ながら来館者は少ないが、その分、職員に説明をお願いすることもできそう。今後、来館者が増えれば市の歴史などに関するさまざまな情報が寄せられることも期待できる。
▼笠戸島は昨年、国民宿舎大城が改築オープンして注目されているが、スイセンや菜の花が訪れる人を楽しませ、河津桜だけでなく、これからさまざまな桜も咲く。一度といわず何度も訪れてみてほしい。
(延安)
