コラム・エッセイ
日本は安泰?
翠流▼先日、博多駅で帰りの新幹線に乗ろうとした時のことだ。発車時刻が迫り、自動改札を出てエスカレーターに乗り、プラットホームを目指していたのだが、横の階段を駆け上っていく駅員がいる。
▼エスカレーターを降りるとその駅員がそばに来て「乗車券をお忘れでは」と徳山駅行きの乗車券を差し出した。改札口を通過した際、出てきた乗車券を取り忘れていたのだ。忘れたことにさえ気付いていなかった。
▼取り忘れがそんなにあるとは思えず、取り忘れを素早く見つけて階段を駆け上がる、そのとっさの判断と行動力に感謝しながら、うれしさと頼もしさを感じた。
▼この駅員と同様、現場でのちょっとした心配りを目にする機会は多い。先日、周南市の嶽山荘でさくらまつりがあったが、トイレの前に順番を待つ人が座るための椅子が置かれていた。参加者はお年寄りが大半。喜んだ人も多かったのではないだろうか。
▼国会では森友学園の問題が連日、議論されている。国有財産を安く売却したのではという疑いから補助金の不正受給、首相夫人の言動へと問題が広がっているが、売却にあたってどう手続きを進めたのかを明確にすればすむこと。どうして国会で何日も議論が続くのか、もっと重要な問題がたくさんあるはずなのに不思議なことだ。
▼国会で、不毛と言っては失礼だが、この問題をこんなに長く議論できるほど、紹介した駅員のような国民に支えられている日本はまだまだ安泰ということかもしれない。
(延安)
