コラム・エッセイ
福島原発事故
翠流▼東日本大震災から6年。先日、周南市であったおしどりマコ&ケンのトークショーを聞いて、東京電力福島第一原発事故は次々に新たな事象が見つかり、何をすればいいのかも明確にできず、費用や期間はめどの立てようもなく、対応へのスタートさえできない状態と言っても仕方がない状態であると改めて感じた。
▼2人は夫婦のお笑い芸人だが、東京電力の記者会見などを徹底的に取材し、国内だけでなく海外にも招待されてその事実を伝え続けている。2時間半のトークショーでは大震災、原発事故直後の東京の様子から最近の福島県内の動き、除染で出た汚染土の処分問題、国の安全保障、国際的な原子力ビジネスと福島原発事故対応の関係までわかりやすく説明。絶妙な掛け合い、リズミカルな口調で笑いを取りながらの語り、さすが、プロの芸人と思わせる内容だった。
▼事故直後、国内のすべての原子力発電所が停止したが、政権交代もあって稼働する原発も出てきた。しかし、実際に動いている原発はまだ少ない。その一方で、動かさなくても電力不足が生じないという事実が積み重ねられている。原発は必要なのか。再稼働賛成、反対という単純な形ではなく、未来の生き方の幅広い議論が求められる。
▼トークショーの主催者は二人の活動を追った深夜のテレビのドキュメンタリー番組を見て、すぐに開催を思い立って連絡したという。二人は社会問題に対して市民が「知って意見を持って参加していくこと」の大切さを強調していたが、この動きが広まることを期待したい。
(延安)
