コラム・エッセイ
79年、80年目の夏
翠流▼山口市の県立美術館で開催中の「没後50年 香月泰男のシベリア・シリーズ」を見てきた。香月(1911-74)は長門市三隅出身の洋画家。日本を代表する画家だったが、東京美術学校を卒業後、高等女学校、高校で美術を教えながら戦後、長く三隅に住み、教員を退職してからも三隅で制作を続けた。
▼シベリア・シリーズは42年12月の招集から戦後のシベリア抑留を経て47年に復員するまでの体験をもとに描いている。展覧会は招集から中国大陸への従軍、終戦、シベリア抑留、日本に帰ってくるまで、57点が並ぶ。
▼マイナス35度という極寒の中での作業や生活。命を落としていく仲間がたびたび登場する。その間に、異郷の風景を描いた作品。画家として書き残さずにおれなかった追悼の気持ち、望郷の思い。作者自身の解説文もあり、見る人に伝えずにはおかない。
▼今年は終戦から79年、来年は80年。8月6日、9日、15日と追悼と平和を誓う日が続く。その間にも大規模な空襲があった。周南市の大津島では終戦前年の1944年11月から人間魚雷と呼ばれた特攻兵器「回天」の出撃が始まっている。今年は出撃80年の節目になる。
▼ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルによるガザ地区への攻撃。連日、テレビからは「爆撃で○○人が死亡しました」とニュースが流れることが日常になっている。日常であってはならないはずなのに。考えることの多い今年の夏だ。
(延安弘行)
私たちは安全運転・安全作業を実施し、「吉本運輸株式会社に任せれば大丈夫!」と思われるような会社を目指します。従業員のスキル向上とアットホームな職場環境を重視し、長期にわたり活躍できる場を提供しています。
来院者の方へもっと目配り、気配りをしたい。物品の補充や搬送に時間を取られる・・・
サマンサジャパンでは医療従事者の方がより医療に専念できるよう、コンシェルジュ、受付、看護助手、清掃、設備など様々な業務を行っています。