2026年07月08日(水)

コラム・エッセイ

第三十一手「囲碁昔話②」

「碁」for it 小野慎吾

 囲碁愛好家が囲碁を打ちに行く場所が「碁会所」です。筆者が子供の頃通っていた碁会所は、旧新南陽と「徳山中央棋院」の2か所です。20数年経った現在でも形は変われども、どちらも存在しているのは嬉しい限りです。今回も、昔に体験した碁会所での話を中心にご紹介します。

 通っていた碁会所には「子供・女性」のプレイヤーは全くいませんでした。それでも楽しかったのはそこに居られる碁の「打ち手」が楽しい人ばかりだったからです。昼間からお酒を片手に打つ方、鼻歌混じりで対局する方など、どなたも特徴的な人ばかりでした。

 囲碁を打つ人は様々な「職業」の方が居られます。山口県だけかもしれませんが、筆者の周りで打つ人が多い職業は、「教員」「不動産」「医者」が多い印象です。不動産を職業にしている方は、自分の会社を持つ方が多くいました。

 「自分の時間を作りやすいのかな?」などを子供の頃に疑問として思っていました。医者の方は、平均的な囲碁の実力が大変高く、碁会所内でもベスト3に入るくらいの打ち手が多くいました。思慮深く単純な間違いはしない印象です。

 教員の方は、とにかく囲碁が三度の飯より好きといった方が多く居られました。土日には朝から晩まで囲碁を打つのが良い気分転換になっていたのでしょうか。

 比較的珍しい職業の方も居られました。「興信所」で働いていると聞いた方は、今までの自分の人生の中で後にも先にもその方だけでした。「パチンコ屋のオーナー」という方もおられ、色々な職業の方が居られるもんだなぁと思った次第です。

 そういった意味でも碁会所は社会の縮図の一端が見られる場所だと思っています。どんな職業の方でも碁会所の中では平等であり、碁を楽しむ仲間です。こういった事を囲碁では「碁楽」と表現することが多いです。

 筆者が子供のころと比べて、約半数以上の方が亡くなりました。ですが、その方が打った囲碁の棋譜、印象などはその方と対戦したことがある方は生きている限りその思い出は次世代に引き継げます。

 結論の出ないゲームですが、有限の時間の中で何を掴めるかは自分次第です。

 碁楽を通して「碁」for it(頑張る)!

自宅で兄弟対決☆

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