コラム・エッセイ
第六十九手 「2022年山口県内の囲碁振り返り(山口県囲碁界)」
「碁」for it 小野慎吾振り返りの1つ目は「県内の碁会所減少」です。市内では6月末に旧新南陽市にある「周南囲碁クラブ」が閉店となりました。10年前後続いていただけに市内の囲碁愛好家は閉店を悲しんだ方は多いことでしょう。筆者も前身の囲碁クラブには子どもの頃よく通っていたため、閉店の知らせは一時代の終焉を迎えた思いでした。下関の碁会所も同頃に1店舗閉店となっており、歯止めが利かない状態になっていると感じています。
2つ目は「子ども囲碁大会の参加者減少」です。7月に開かれた「文部科学大臣杯少年少女囲碁大会」の参加人数は15人、11月に開かれた「くらしき吉備真備杯こども棋聖戦」の参加人数は16人です。一地域の大会ではなく、「県全体」での人数のため囲碁文化の衰退を大変危惧しています。2018年時には47人、それ以前は80人超参加することも珍しくなかったため、いかに少なくなっているかは一目瞭然でしょう。
要因としては大きく分けて2つあると筆者は思います。まずは単純に「少子高齢化」の影響です。内閣府のホームページでは令和2年10月1日現在では総人口1億2,500万人となっています。65歳以上の人口は3,600万人となり、総人口に占める割合は29%です。対して15歳未満は1,500万人と総人口に占める割合は12%です。
単純に子どもが少なくなったため、囲碁人口が減っているのはもちろんあります。それ以上に大きいと思われる理由は「高齢化による指導者不足」だと筆者は考えています。筆者自体も囲碁を覚えたキッカケは子ども囲碁教室です。その頃の指導者は40〜60歳とまだまだお元気な盛りの年齢だったかと思います。現在ではそのころ教えていた指導者は60歳〜80歳以上になり、指導者を引退されているケースが県内では散見されます。
そのため子どもたちが囲碁を習いたいと思っても、その受け皿がないケースが山口県内では増えています。
子ども大会の全国参加人数のピークは平成15年です。小・中学生合わせて6,512人の参加があったと日本棋院の冊子に掲載されています。対して、残っているデータでは平成30年には4,200人弱の参加と、ピーク時の3分の2の参加数になっています。
このデータはコロナ前の数値のため、実際にはここ数年のコロナ過においては、更に少ない参加人数になっていることは明白です。ちなみに平成15年にピークを叩き出した要因は漫画「ヒカルの碁」の影響です。2001年から03年まで放送されたアニメですが、放送前まで全国参加人数は2千人くらいで推移していたのが約3倍になった計算です。
筆者自身は来年「不惑の年」を迎えます。子どもたちと一緒に囲碁をしていると自分が歳を取ったのも忘れるくらい(笑)元気をもらえます。また来年も子どもたちと一緒に囲碁を楽しみたいと思います。
次回は「全国大会の意味について」述べて行きたいと思います。
元気をもらい、与えるために「碁」for it(頑張る)!
若武者VS第一人者(将棋・徳田四段のお師匠)
