2026年07月08日(水)

コラム・エッセイ

第八十手「本因坊戦縮小について」

「碁」for it 小野慎吾

 今回の内容は囲碁界にとってマイナスなニュースですが、触れないわけには行きません。囲碁にはプロ制度があり日本棋院約320人、関西棋院130人と国内には総勢450人のプロ棋士がいます。プロ棋士内でナンバー1を決める大会が「プロ棋戦」と言われています。

 ランクの高い棋戦から棋聖戦(主催:読売新聞社)▽名人戦(主催:朝日新聞社)▽本因坊戦(主催:毎日新聞社)が俗に「三大棋戦」と呼ばれています。三大棋戦の決勝戦は1局の対局を2日かけて開きます。7番勝負で先に4勝をした棋士が棋聖、名人、本因坊等の名称を名乗ることが出来ます。

 三大棋戦は予選から決勝戦までを1年かけて続けられ、囲碁界でも花形の棋戦です。棋聖戦優勝賞金は4300万円、名人戦は3千万円、本因坊戦は2,800万円です。他のプロ棋戦は1千万円前後のため、いかに三大棋戦が囲碁界にとって重要かを示しています。

 上記、三大棋戦の中で最も歴史が古い「本因坊戦」が来季から大幅に規模を縮小されるということが4月7日に発表されました。

 「本因坊戦」は1939年から始まり、今は第78期です。具体的な変更点は、挑戦者を決める方式をこれまでの総当たりのリーグ戦からトーナメント形式に変更し、挑戦者がタイトル保持者に挑む「挑戦手合(決勝戦)」も1局2日制の7番勝負から1日制の5番勝負に変更されます。優勝賞金も2,800万円から850万円に減額されるということが決定されました。

 毎日新聞社から「社会的意義と事務的・資金面の負担などを総合していくのに一番望ましい形を考えた。苦渋の決断だったが、今後の協力先を探すなどをして元の姿に戻すべく努力したい」ということでした。

 これは国内囲碁ファンにとっては非常にショッキングなニュースだったかと思います。アマチュアでは「全日本アマチュア本因坊戦」があります。こちらも同様に主催は毎日新聞社です。1955年から始まった同棋戦も大会に出場する国内囲碁アマチュア選手では知らない者はいないくらい有名な大会です。上記縮小もあり、本年の「全日本アマチュア本因坊戦」が例年通りに開かれるかはわかりません。

 どのようなものも時が過ぎれば色々様変わりしますが、筆者が子どものころから見てきた大会がなくなるかもしれない危機に立たされているのは悲しく思います。筆者は子どもの囲碁大会においてはスポンサー企業を集めることを意識しています。今の大会が当たり前にあると思わず、あることに感謝しつつも更により良い大会にしていくように努めていくのが筆者の責務だと思っています。

 この話題については今後、改めて深掘りして行きたいと思います。

  縮小されても「碁」for it(頑張る)!

広島県VS山口県(研究会)

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