コラム・エッセイ
第百十手 「アメリカの旧友との再会」
「碁」for it 小野慎吾本コラム、5手目から10手目に掲載したアメリカ・シアトル在住のクリスさんが7月1日から7月末まで山口県に帰省していました。約1年に1回は帰省されるため、その間は密に会い、お互いに囲碁を楽しんでいます。
クリスさんは子どもたちに優しく、帰省される際は必ず筆者が教えている生徒たちにアメリカのお菓子をプレゼントしてくれます。
クリスさんが帰省された際は、日本のアマチュア囲碁大会に参加するのを楽しみにされています。残念ながら、7月の帰省中は大会がなかったのでクリスさんと一緒に囲碁大会に参加する事は出来ませんでした。滞在中は1週間に2回程度、自宅の囲碁教室に訪れてくれて筆者の指導碁、もしくは自身の囲碁教室の生徒との対局を楽しみました。
そんな優しいクリスさんですが、出会ってから約8年以上の付き合いがある中で、出会った頃打っていた囲碁と今の囲碁の印象がガラリと変わりました。最初は、ガンガンに相手を攻めていき、相手を潰してしまう棋風でした。
筆者の方が棋力は上ですが、その棋風には対局中いつも恐怖を覚えました。ただし、勝率はクリスさんの攻めをかわしさえすれば、必ず勝っていたため、出会った頃はほぼ無敗だった記憶があります。
今回、対局した際の棋風はなるべく相手と戦いを起こさず、大きい地点を占めていくという王道の棋風に変わっていました。ここ数年、当初のようにガンガンに相手を攻めていく棋風はなりを潜めているなぁと感じていましたが、今年で確信に変わりました。
ですが、筆者は出会った頃のクリスさんが打つ囲碁の印象が消えず、いつクリスさんの攻めが来ても大丈夫なように備えながら対局する事が常です。そのため、クリスさんが王道の棋風で対局に勝つ機会が増え、今は勝率は五分五分になっています。
囲碁の印象ががらりと変わったため、何で棋風を変えたのですかと聞いた所、強い相手と打っていく内に攻撃だけでは勝てなくなったと思ったそうです。攻撃をやめて、王道に大きい地点から打つ方が確実だと感じたため、ある意味戦いを避けるようになり、戦う事自体は弱くなったと感じる、と自己評価しました。
囲碁の棋風を変えることは年齢を重ねていくと大変難しいです。攻めが好きだった人がそれで勝利を重ねていたのに、今回の様にオールラウンダー(王道)に変更となると、クリスさん自身のプライベートも含めた心境変化があった事でしょう。
2020年に囲碁渡米して以来、アメリカに行っておらず、来年囲碁をしにアメリカに行く予定でしたが、クリスさんがシアトル囲碁センターと言う大きい囲碁施設がリニューアルするのが2026年のため、それから来た方がいいよとアドバイスを受けたので、2026年に必ず囲碁渡米したいと思っています!自身は囲碁を打てればそれだけで幸せな人間です。(笑)
囲碁で出来たつながりを大切にして生きたいと改めて思います。
2026年に囲碁渡米出来るよう「碁」for it(頑張る)!
囲碁の棋譜並べ練習
