コラム・エッセイ
第百十二手 「文部科学大臣杯少年少女囲碁全国大会」
「碁」for it 小野慎吾文部科学大臣杯少年少女囲碁全国大会は、小学生・中学生の囲碁日本一を決める大会です。小学生の部、中学生の部に分かれて各都道府県予選を勝ち抜いた代表選手が東京の日本棋院で全国大会を開きます。第1回は1980年で本年は第45回目の歴史のある大会です。
毎年、全国大会の様子はNHK教育テレビジョンで全国放送されています。他にも小学生・中学生の囲碁日本一を決める大会はありますが、本大会を勝ってこそ真の日本一と思っている選手は多いはずです。筆者は同大会の1993年の第14回から1998年の第19回まで出場しました。同大会の最高順位は全国準優勝です。全国優勝を目指していただけに悔いが残る結果です。
本年の本大会は8月6、7日に開かれました。自教室の生徒から小学生1名、中学生1名が全国代表選手となったため、応援に東京まで行く事にしました。
小学生98名、中学生97名の全国代表選手が一堂に会し、引率するご両親、囲碁関係者を含めると400人以上が会場にいた事になります。(はぐれたら大変です…)大会の開始時間は10時からで、筆者は通勤ラッシュにまきこまれないよう、早めの9時前後に到着をしました。
長年囲碁に携わっているため、選手の顔つきで囲碁の実力がおよそわかるようになりました。また、囲碁が強い選手の特徴的な行動があり、全国大会ではそれが見られました。
筆者は会場につき自教室の生徒が来てないか見渡した所、会場で対局をしていました。恐らく相手はこの大会に出場する選手だと思いました。後から聞いてみると相手の選手から「対局して練習をしよう」と声を掛けてくれたようで、その対局は生徒が負けたようです。
正にこれが強い選手の特徴です。自身から対局しようというのは、大会前に勝って自信をつけようという行動です。この行動には自身が負けるという要素はみじんもないはずです。つまり、自身の力に自信がなければこの行動は取れません。きっと、その選手は好成績を収めたはずです。
筆者は大会前に対局するのはいい事だと思っています。何故なら勝ち負けは当然重要ですが、そこから友達が出来る事があります。彼らが高校生・大学生になった時に「あれ?昔、小学生・中学生時代に僕ら対戦した事あるよね?」など珍しい話ではありません。筆者も知らない選手に声掛けをして対局する側でした。結果、大学生になった時にその思い出話に花が咲き、一瞬で友達になった人が多数います。
今回、生徒と対戦した選手がいつか友達になる未来を楽しみにしています。
全国大会で勝利するために「碁」for it(頑張る)!
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