2026年10月23日(金)

コラム・エッセイ

第百六十一手「少年少女囲碁全国大会の引率②前日編」

「碁」for it 小野慎吾

 「第47回文部科学大臣杯・少年少女囲碁大会全国大会」が7月28〜29日の両日に日本棋院東京本院で開かれました。各都道府県代表の小学生96人、中学生96人が優勝を目指し戦いました。筆者は馬庭大翔さん(中学生の部)と馬庭直永さん(小学生の部)の引率で東京の本大会に出場して来ました。前回に引き続きその大会の模様を記載します。

 大翔さんと直永さんは全国大会に数回出場経験があります。最初は両者、東京に着いたらどこに観光しようかなぁという様相でしたが「負けるまでは囲碁最優先で行こう」と告げました。

 筆者は小学4年生から中学3年生の7年間、同大会の全国大会に出場しました。全て、筆者の母が引率してくれて大会初日を突破できるかわからない中(大会初日を突破するにはベスト8進出)、1日目の宿は7年間全て手配をしてくれていました。

 ベスト8に進出できる実力はなかったと思いますが、小学4年生の時に6位、中学3年生の時に準優勝をしました。母は1回戦で負けると(甲子園方式)「遠くの東京まで来てすぐ負けるのは情けない」等の叱咤をしてくれました。

 母は囲碁のルール等は全く知りませんでしたが、母の叱咤で奮起したのが良い成績につながりました。この時の準優勝が現在でも山口県勢の最高位で、いつかこの記録を超える山口県の選手が出てきて欲しいと切に願っています。

 話は戻り、大会前日に東京に到着後はお昼ご飯をとり、その後は新宿の碁会所「秀策」に向かいました。目的は大翔さんと直永さんの対局をするためです。

 秀策は金曜日、土曜日は24時間対局することができる全国でも唯一の碁会所です。※やってない時もあります。また国際色豊かで外国人の方も訪れ囲碁を楽しんでいる事が多く、東京で囲碁をするならば一番有名な碁会所です。14時過ぎに到着したところ、10人弱の方がいました。席亭の方がテキパキと2人の対局相手を組んで対局をしました。長野県代表、静岡県代表の選手が秀策で打っていました。大会前日の選手心理は似たようなものです。

 大翔さん、直永さん共に4局以上打ちました。大翔さんは秀策名物?のグラントさん(アメリカ人)の熱血指導を受けました。大翔さんは秀策から帰る時に「指導が厳しくて疲れた・・」と嘆いていましたが、気合は入った様です。対局した大人の方から「明日の大会頑張ってね。」「強いから大丈夫」等の言葉をかけて貰っていました。

 囲碁の良い所は対局後に囲碁友になれる事です。帰る際に秀策内にはピンクの公衆電話(ダイヤル式)があり、直永さんは見たことがなかったため、その公衆電話でご両親にうれしそうに電話をしました。

 大人達にとって珍しくない物も、少年にとっては新しい発見です。秀策で良い体験が出来たのはこれからの囲碁人生できっと役立つ事でしょう。

 様々な体験が出来る様「碁」for it(頑張る)!

新宿の碁会所「秀策」で対局

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