コラム・エッセイ
(46)ひまわり(向日葵)
続々周南新百景 / 再 周南新百景 佐森芳夫(画家)![]()
5月25日には、新型コロナウイルス対策による緊急事態宣言が全国的に解除となった。当時は、わずか1カ月半でほぼ収束させることができたと「日本モデル」の成果が強調されていた。
しかし、その後の感染拡大に対しては新しい日本モデルが示されることはなく、7月22日には「Go To トラベルキャンペーン」が開始されるなど混乱に拍車がかかっている。
感染拡大防止よりも経済活動を優先したいことは理解できても、高齢者にとって感染による重症化の危険性がある以上、素直に受け入れるわけにもいかず自粛のような生活を続けている。
しかし、このままの状態で感染が収まれば、これらが新しい日本モデルとして評価されるに違いないので、今のうちにキャンペーンにとらわれないバーチャルな新しい形の旅行を検討しておこう。
どうせなら、10年以上も前に計画したまま実現していないスペイン「サンティアゴ巡礼の道」の旅が良いかもしれない。サンティアゴとは、スペイン語でキリストの十二使徒のひとり聖ヤコブのことである。
エルサレムで殉教したヤコブの墓が、スペインの北西部のガリシア地方で発見され、その場所に教会が建てられた。星に導びかれて発見されたことから、サンティアゴ・デ・コンポステーラが町の名前になった。
その話が伝わると、各地から多くの巡礼者が集まるようになり、スペイン国内に何本もの巡礼路が整備された。計画では、その中の一つフランス人の道の約800㌔を40日ほどかけて歩く予定であった。
今も、海外渡航が難しい状態が続いている。一日も早く新型コロナが終息し、ひまわりが咲く巡礼路をそのきっかけとなったパウロ・コエーリョの小説『星の巡礼』とともに歩くことができる日を心待ちにしたい。
