コラム・エッセイ
(79)花吹雪(はなふぶき)
続々周南新百景 / 再 周南新百景 佐森芳夫(画家)![]()
満開の桜の花が、突然、吹きぬけていった風に空高く舞いあがった。その余りにも美しく、余りにも見事な花吹雪の中で、ただただ、なすすべもなく立ち尽くすだけであった。
風が止んだ後には、散った桜の花びらが大地を白く、そして桜色に染めつくしていた。その美しくもあり、悲しくもある風景を、いつか安心して眺めることができる日がくることを願った。
そんな中、4月からの新たな目標を「家庭菜園づくり」にすることにした。かと言って、家庭菜園づくりの経験があるわけではない。まったくの初心者として、取りあえず一からの挑戦となる。
人生の大半を費やしてきた「生産性向上」というQC活動の呪縛から、やっと解放されたので堅ぐるしいことには関わりたくない。まずは、経過や結果にとらわれることなく自由にやってみたい。
まず、「天地返し」という言葉があることを本で知ったので、土づくりから取組むことにした。時期的には遅いが、スコップなどで土を深く掘り返すことで、土の通気性や排水性が良くなるらしい。
体力を必要とする作業であるが、家庭菜園程度の広さであればさほど苦にはならないであろう。日頃、汗を流すことのない運動不足の体にとっては、最適な運動になるかも知れない。
目指す家庭菜園は、無農薬栽培と言いたいところであるが、そう簡単にいくものではないだろう。何の経験もないからこそ言うことができるのであれば、さらに有機栽培も加えておきたい。
そして、やはり生活は「晴耕雨読」が理想であろう。いや「晴耕雨描」とすべきであろうか。いやいや、本音のところでは「晴描雨描」と言いたいところであるが、現実はそう甘くはないだろう。
