コラム・エッセイ
(18)トウネズミモチ(周南市徳山)
続々周南新百景 / 再 周南新百景 佐森芳夫(画家)![]()
周南緑地の西にある西緑地公園は、大賀ハス池や万葉の森、菖蒲園やキャンプ場などがあることで知られているが、それだけではなく広い敷地内に多種多様な樹木が植えられている公園でもある。
他では見られないような公園になった理由は、公園の西入口(若草側)に建てられている「もと京大見本園」の標識が示す通り、以前この地が京都大学の演習林であったからと言える。
その経過について京大の資料によると、昭和6年(1931)に徳山町からの寄付により農学部砂防演習地が設置されたことから始まる。昭和17年(1942)には、徳山海軍要港部の要請により笹葉ケ丘に換地移転し演習林の試験地となる。
そして、昭和41年(1966)に徳山市の都市計画のため再び現地に移転したが、平成15年(2003)には周南市の鉢窪にフィールド科学教育研究センターとして移設された。
もと演習林であったため、公園内には珍しい木や貴重な木が多く植栽されている。名板が取り付けられているので、園内をめぐる遊歩道からも楽しむことができる。
さらに案内板に表示されていないものとして、戦争遺跡や三等三角点がある。戦争遺跡には、探照灯、砲台、防空指揮所などがあり、西入口には公園愛護会による遺跡関係の看板が設置されている。
トウネズミモチは、実がネズミのフンに似ていることなどから名づけられたとされるもので、在来種のネズミモチに対してトウネズミモチは、唐(トウ)の名が示す通り外来種である。残念ながら、注意外来生物リストに加えられている。
