2026年05月28日(木)

コラム・エッセイ

(96)「瀬戸内色」電車

続々周南新百景 / 再 周南新百景 佐森芳夫(画家)

 10月14日は「鉄道の日」であった。「鉄道の日」は、明治5年(1872)に日本で初めて新橋―横浜間に鉄道が開通したことを記念し、平成6年(1994)にこの日を「鉄道の日」と定めたもので、今年は30周年となる。

 この日にあわせて、JR徳山駅でも「第4回鉄道フェスティバル」が行われた。缶バッジ作りや駅弁まつり、ミニSL弁慶号乗車体験などがあったが、残念ながら、他に予定があったため開催時間に間に合わなかった。それでも、駅構内に留置されていた「特別なトワイライトエクスプレス」を牽引していた機関車EF65 1124を見ることができた。「特別なトワイライトエクスプレス」は、JR西日本の団体列車として運行された。

 日本海をイメージした深緑に塗られた運転室の窓枠や車体には、日の出前や日の出後の薄明時を表す金色(黄色)の線が引かれている。機関車の側面につけられた「区名札」には下関総合車両所の「関」の文字があった。

 ちょうどその時、徳山駅下りホームに今日、復活したばかりのクリーム色の車体に青いラインが入った「瀬戸内色(せとうちしょく)」と呼ばれる電車が入ってきた。まさに、「鉄道の日」にふさわしい光景となった。

 この電車は、旧国鉄時代の1982年からJR発足後の2015年まで運行されていたもので、8年ぶりにその姿が見られたことになる。午前9時30分に山陽本線の普通電車として下関駅を発車し、岩国駅で折り返して来た。

 「特別なトワイライトエクスプレス」の機関車EF65 1124と「鉄道の日」に復活した「瀬戸内色」電車を同時に見れたことは、偶然とはいえ幸運であった。さらに、現在運行している「濃黄色」電車も隣にいた。

 「濃黄色」は、「瀬戸内地方の豊かな海に反射する陽光をイメージした色」とされている。いずれの車体の色に共通しているものは、鉄道周辺に広がる日本海や瀬戸内海などの豊かな環境に対する深い愛着であろう。

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