コラム・エッセイ
名字がない!
周南漫歩◎てっきり日本人だと思い込むほど流ちょうな日本語だった。東洋鋼鈑下松事業所での入社式で、新入社員代表であいさつをしたインドネシア人男性のイバートさんだ。
◎彼の日本語は外国人特有のなまりが全くなく、顔立ちも日本人そっくり。あいさつの最後に言った名前が「いばと」と聞こえたので「井場戸」か「伊庭戸」あたりだろうと想像し「式が終わったら名前の漢字を確認しよう」と思ったほどだ。
◎ところが彼は「私はインドネシア人なのでカタカナでイバートです」という。ここで初めて彼が外国人だとわかった。しかも名字がないという。聞けばインドネシア、とくにジャワ人には名字を持つ習慣がないらしく、彼も「イバート」が名前と名字を一括しているのだという。歴代大統領のスカルノ、スハルトも同様だそうだ。
◎これまでもミャンマー人やアイスランド人、モンゴル人は名字を持たないと聞いたことはあったが、インドネシアもそうだとは初めて知った。
◎それにしてもイバートさんの流ちょうな日本語はどこで身につけたのだろう。山形県の鶴岡工業高専と新潟県の長岡技術科学大学と同大学院で学んだ優秀さゆえだろうか。きっと東洋鋼鈑になくてはならない人材に育つに違いない。(山上)
