コラム・エッセイ
「書かない窓口」「書かせる取材」
周南漫歩◎「書かない窓口」とはまるで二重基準の対応としか思えない。周南市役所や光市役所の一部ではいまだに「書かせる取材」を報道機関に求めている。
◎「書かない窓口」とは市区町村役場など行政機関の窓口で、住民が手書きで申請書を作成する手間をなくして、確認と署名だけで手続きを完了できるようにする仕組みのことだ。すでに周南市では導入ずみで、光市でもつい先日、本格導入に向けた報道機関向けのデモンストレーションがあったばかりだ。
◎ところがその光市役所でのある取材では会場の入口で記者に社名とフルネームの署名を求められた。これこそ「書かせる取材」だ。社名を把握したいなら口頭で聞けばいいし、名前が必要なら名刺を求めればいい。
◎周南市役所でも同様のケースがあった。筆者は両市役所とも職員に「書かない窓口」との対応の矛盾を指摘して「書かない取材」を実行した。
◎皮肉なことにまだ「書かない窓口」を導入していない下松市では、記者に社名や記者のフルネームの自著を求めることはない。そうした習慣は全廃されており、まったく自由に取材ができる。
◎市民に「書かない窓口」で行政への敷居を低くしているなら、報道機関の看板を背負って取材に訪れた記者にも同様に敷居を低くすべきだ。そこで「書かない窓口」への本気度が測れると思えてならない。
(山上達也)
