コラム・エッセイ
2月作品(その二) 宿題「拗(す)ねる」 瀧川茶々選
下松多宝塔川柳会ちょっとだけ拗ねてみたいが相手なし 鍵谷 珠枝
世を拗ねて逸れた道にも差す光 松永よし子
夕食を拗ねていた為食いそびれ 佃 元気
家人似で時々拗ねる家電品 佃 元気
空気読み拗ねてみるのも芸の内 河村白水
留守長く猫に拗ねられ猫パンチ 佃 元気
我慢する兄ちゃんママの膝で拗ね 鍵谷 珠枝
口げんか拗ねてみただけ出る疲れ 中村 好徳
青信号拗ねてる間渡れない 河村 白水
肝臓が少し拗ねてる二日酔い 神田すが代
世を拗ねて人と交れぬ引きこもり 兼森 照男
台風が拗ねて角度を変えて来る 神田すが代
妻お出かけ拗ねているジジ後にして 赤尾ひなた
苦い顔拗ねているのは親の方 河村紅衣
帰り支度背が拗ねている母卒寿 松永よし子
拗ねた幼児と母の意地との根くらべ 西村君代
半分は許して少し拗ねたふり 有海静枝
何もかもお下がりばかり拗ねる次女 赤尾ひなた
拗ねたのかキューリ曲がってぶら下がり 西村君代
(秀)うちのジジ嫁にいい顔拗ねるババ 赤尾ひなた
かまってよこっちを見てよハグしてよ 選 者
