コラム・エッセイ
9月作品(その三) 席題「彼岸花・曼殊沙華」 末光康英選
下松多宝塔川柳会突然に花が開い墓まいり 赤尾ひなた
お地蔵に誰が手向けた彼岸花 神田すが代
彼岸花県を跨いで続き秋 神田すが代
ローカル線秋満喫の彼岸花 鍵谷珠枝
終の恋燃やし尽くして曼殊沙華 松永よし子
夕日映え棚田彩る彼岸花 松永よし子
彼岸来る忠実に咲く彼岸花 赤尾ひなた
彼岸花咲いて秋だと花が知る 兼森照男
凛と咲く稲穂の側に彼岸花 佃元気
ウオーキングコースに入れる彼岸花 鍵谷珠枝
一斉に列島満る彼岸花 栗田梧空
彼岸花と気が進んで生花に 瀧川茶々
待つ人の彼岸に届け彼岸花 瀧川茶々
曼殊沙華秋空向けて自己主張 中村好徳
彼岸花空へ届けと咲き誇る 中村好徳
赤赤とあぜ道仕切る彼岸花 鍵谷珠枝
ハートに灯ひたすら咲いて曼殊沙華 河村紅衣
彼岸花稲穂の黄と競い合い 河村紅衣
早逝の友の声聞く彼岸花 栗田梧空
彼岸花俺より先に逝かないで 兼森照男
(秀)曼殊沙華炎えて男の後を追う 神田すが代
曼殊沙華今年のカープ隅で咲く 選 者