コラム・エッセイ
10月作品(その三) 席題「柿」 末光康英選
下松多宝塔川柳会柿食えば体が冷えて便秘ぎみ 佃元気
ストレスが柿の渋ぬき甘くする 有海静枝
空仰ぎ口まで開けてもいだ柿 有海静枝
柿の題早口言葉AIに 佃元気
柿食えば現金(かね)も要るなり法隆寺 栗田梧空
絵手紙の柿丸まると秋を告げ 鍵谷珠枝
柿の種酒の肴に愚痴を言う 中村好徳
柿右衛門名前を聞いて値段見る 中村好徳
皮むきに母の夜なべのつるし柿 鍵谷珠枝
柿落葉ため息つけば空に舞う 中村好徳
渋が抜け柿も親父も甘くなり 神田すが代
柿たわわ盗む人無い過疎の村 神田すが代
人居ぬ里たわわな柿に猿の群れ 松永よし子
皮剥けば指紋の中に渋とれぬ 瀧川茶々
もう限界熟柿の下で口開ける 赤尾ひなた
間に合うか今から植樹柿八年 佃元気
絵手紙の美味しそうだね柿の色 河村紅衣
何のこっちゃ貧乏柿の種ばかり 河村紅衣
柿ひとつ心の傷を舐めている 栗田梧空
(秀)飽食の地面を汚す熟れた柿 有海静枝
それからは柿食べられぬ猿である 選者
