コラム・エッセイ
6月作品(その三) 席題「傘」 瀧川茶々 選
下松多宝塔川柳会わざと忘れ相合傘になりたくて 赤尾ひなた
園バスの向こうにママの傘が待ち 神田すが代
和傘差す雨音楽し古都の町 佃元気
俄雨に傘を忘れて愚痴を言う 中村好徳
もうちょっと生きてみたいな傘寿まで 赤尾ひなた
お迎えの母さん思うジャノメ傘 鍵谷珠枝
ウクライナ核の傘にはしたくない 中村好徳
あの人の傘になりたい望み失せ 赤尾ひなた
傘立てに親を待ってる忘れ物 末光康英
傘おもちゃぶらりぶらりと下校の子 鍵谷珠枝
アメリカの傘でデッカイ顔をする 神田すが代
線状帯ブランド傘でも役立たず 松永よし子
折りたたみの傘が開かず空を見る 中村好徳
出来心又会いたくて忘れ傘 河村紅衣
其れぞれの肩びしょびしょで相合傘 佃元気
美しい嘘で通して二人傘 栗田梧空
傘さして杖は無理だと膝が云う 鍵谷珠枝
傘置きに置けぬブランド傘いらぬ 有海静枝
傘ぐらい目をひく派手な柄にする 松永よし子
(秀)恋ひとつせず燃え尽きた女傘 神田すが代
傘の中振りかえ見れば男前 選者
