コラム・エッセイ
2月作品(その二) 宿題「水」有海静枝 選
下松多宝塔川柳会潤沢な水の恵みをつい忘れ 松永よし子
水の跡壁に一本ついたまま 神田鈴佳
一本の水を分け合う避難場所 神田すが代
捻ったら出て来る水は貴重品 神田鈴佳
あの優しい水が時には牙を向く 末光康英
白黒はとうについてた水面下 神田すが代
水炊きは手抜き料理の一番目 佃元気
朝食に母キッチンで水の音 鍵谷珠枝
水割りの恋ゆらゆらと溶けて行く 鍵谷珠枝
ごたごたも水に流して次の恋 瀧川茶々
揉め事を水に流さず堰き止める 佃元気
蟠り(わだかまり)水に流してやり直す 中村好徳
意地になり水掛け論をくり返す 中村好徳
水掛け論引けぬ自分が嫌になり 神田すが代
流水に想う事在り遍路みち 栗田梧空
急接近水と油の下心 河村紅衣
泥水を啜って生きる時もある 中村好徳
シャワー全開今日のモヤモヤ流す夕 鍵谷珠枝
今ひとつ調子に乗れぬ水臭さ 河村紅衣
(秀)確執を水に流してする介護 松永よし子
水流に決って負ける棹をさす 選者
