コラム・エッセイ
7月作品(その一) 宿題「吹く」赤尾ひなた 選
下松多宝塔川柳会円安の風が吹き荒れ生活苦 中村好徳
母さんが魔法の息を吹きかける 河村紅衣
緑陰の風に吹かれて笑う汗 鍵谷珠枝
若き日は芽が吹かぬ日々今ハッピー 佃元気
吹き溜まりピカリと光る君が居る 佃元気
不器用で吹き溜まりから抜け出せぬ 神田すが代
嘘改ざんどこ吹く風と永田町 松永よし子
逆風は亡くなってから吹き始め 有海静枝
やってみた吹けど飛ばない将棋駒 末光康英
泡吹いて蟹にもきっとある不満 神田すが代
残高が吹けば飛ぶよな預金高 神田すが代
吹奏楽太鼓を一度たたくだけ 末光康英
吹けば良し吹かざるも良し独り酒 栗田梧空
口笛のひょっとこ面が愛らしい 松永よし子
無位無冠吹く風任せ旧友(とも)が居て 栗田梧空
吹く風に頭を下げて待つチャンス 松永よし子
思い通りならぬ気持がほらを吹く 鍵谷珠枝
噂話どこ吹く風で知らんぷり 中村好徳
すきま風吹いて絆は保てるか 中原童士
(秀)民の声どこ吹く風と見栄を張り 中原童士
数あれど楽器吹けずにホラを吹く 選者
