2026年06月20日(土)

コラム・エッセイ

防災はまちづくり?《秋の周南市総合防災訓練に向けてⅥ》

おじさんも頑張る!~山の話あれこれ~ 吉安輝修

 秋の防災訓練まであとひと月を切った。情報収集伝達班、避難誘導班、避難所開設運営班、現地本部立ち上げ運営班、炊き出し班、消防団などそれぞれが役割を分担して準備を進めているが、いよいよ終盤戦だ。

 それぞれが打ち合わせ会や実践研修などをしているのだが、避難所開設運営班は多少の出遅れ感があった。しかし秋に入って一気に取り戻してきた。

 先日、避難所開設予定の体育館を使っての2回目の実践研修をしたが、1時間足らずで受付や救護所の設営、室内の区割り作業はもちろん、発電機を稼働させて臨時の携帯電話充電ブースや、衛星放送を視聴できるように仮設のパラボラアンテナやケーブルの設置まですますことができた。

 もっとも、スタッフの頭数も多かったし、さあやるぞと構えていたから短時間で出来たのだが、講義や資料を眺めるだけでなく、現場で「あーでもない」「こーでもない」「あーしたらええ」とみんなが意見を出し合ったことの意味は大きいと思う。

 この避難所開設運営班は須金の民生委員の皆さんが中心メンバーで、それに自主防災の役員が加わって進めてきた。さらにお年寄りも多い地区ということもあり、周南北部地域包括支援センターのケアマネさんたちも加わった混成チームである。

 避難所とは何ぞや?というレベルで全くの白紙からのスタートだったが、ここにきてようやく全体像も見え出したし、それぞれの役割もイメージできるようになってきた。

 初めのころは防災士会のメンバーから何かとアドバイスをもらっていたが、先日の研修では逆提案する場面もあった。進歩したといったらご無礼になるが、当初は「マニュアル通りにやればいいんだろ」という、言わば他人事のような空気が漂っていたのは否めず、本番に間に合うだろうか…と、ちょっとだけ心配をしていたことを白状しよう。

 そもそも避難所は公共施設などが指定されているが、行政が運営してくれるものではない。被災した住民自らが運営しなくてはならない。特に中山間地などでは孤立する可能性もあり、役所の対応を待っていたのではいつになるかわからない。

 それに被災と同時に教科書通りに100点の避難所なんてできるわけがなく、避難してきた人と一緒に改善しながら作っていくというスタンスが必要だ。まず避難の受付をしてもらったら手足が動く人であれば子どもでもお年寄りでも何かを手伝ってもらうことが前提だ。

 そのためにはスタッフが今何をすべきかを考えながら動かなければならないし、それが一番の”胆”だ。その胆がわかればあとは避難してきた人と一緒に作っていけばいい。須金の避難所に行ったら「追い使われる!」くらいにしないと回らないのも現実だと思う。

仮設のアンテナを設置してテレビが見えるようにする

みんなが意見を出し合ったことの意味は大きい

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