2025年09月16日(火)

コラム・エッセイ

「2024年を振り返る」

おじさんも頑張る!~山の話あれこれ~ 吉安輝修

 今年も残すところ僅かとなり、あっという間の一年が終わる。人生の終盤を生きる身としては「やらなければならないこと」を完遂したものもあるし、道半ばで放り投げてしまったこともあり、ますます残り時間と優先順位の差し繰りを意識する。

 「やってみたいこと」も山積で、気だけは急いて不完全燃焼のままの年越だが、あらためて2024年を振り返ってみる。

 《終活》もう10年以上も前から今年こそは来年こそはと先送りしてきた既に住人不在となり半ば危険家屋に分類されるような母屋の片付け解体をようやく今年終わらせた。

 当初の目論見よりはるかにエネルギーも費用もかかったが、少なくとも先代以前のものは片付けた。兄弟はじめこの家で100年近く前に生まれ育った叔父や叔母など健在の縁者も多く、故郷の思い出を人為的に消すことに大いに迷ったが、感傷的にまた1年と先送りしても、さほど遠くない時期に次世代が背負うだけだと言い聞かせた。

 次は他人が見ればおおよそガラクタの我が身の周りの始末だ。

 《里山復活プロジェクト》いつの間にか子供の頃に駆け巡っていた野山はイノシシやサル、野良犬の天下となり、とうとう小学校のすぐ近くの柿の木に熊が登るようになって獣に気兼ねして暮らす有様だ。

 この現実を看過したくないというノスタルジックな思いから「里山復活プロジェクト」(自称)を始動し、繁茂した雑木をや竹を切りヤブを刈り払いながら十数年が経つ。

 今では約3ヘクタールにまで拡げ、途中から山口型放牧で牛達も「舌刈り」で手伝ってくれて大助かりだ。

 ただ、今年、不注意が元で牛が鼓脹症になり苦しませてしまった。里山復活への同志だけに可哀そうなことをしたと悔やまれるが、お蔭で年々見通しが良くなり僅かでもそこから収益がでるようになり手応えを感じている。

 《走れ!おじ(い)さん》コロナ禍で走るのも登るのも4年近く自粛していた。当然年寄りの4年は今まで積み上げてきた全てをリセットしたようなもので、スピードはもちろん走り続けることさえ出来なくなっていた。

 それでもハーフマラソンを完走できるまでには復活した。今期は欲を出して昨年よりも1キロ当たり30秒くらい縮めようと密かに妄想していた。

 その矢先の8月にギックリ腰で走るどころか歩くのもままならず、寝返りさえうなる始末で復活に一月かかった。10月の末には左足のふくらはぎが肉離れとなり丸一月まともに歩けなかった。

 駆け込んだ整形外科の先生がおっしゃるには「もう若くないんだから記録を伸ばそうとか無理をしないで楽しむ程度にしないと体を壊すよ」とのこと。

 そうだな~そうかも知れないな。と、その場でうなずきはしたものの、痛みが取れた今、まだ走れる。きっとできるとMっ気が…

 この1年「おじさんも頑張る!」にお付き合いいただきありがとうございました。皆さまよいお年をお迎え下さい。

今年ようやく母屋の片づけ、解体を終わらせた:次は我が身の周りの始末だ

里山復活プロジェクト(自称)では牛達も舌刈で助けてくれた

お医者さんからは無理をしないでと言われたが…病み上がりで無理して萩城下町マラソンを走った

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