2025年04月23日(水)

トップインタビュー

1年中楽しいフルーツパーク

福田フルーツパーク社長 福田陽一さん(45)

PROFILE

ふくだ・よういち
1976年周南市生まれ。徳山高、鹿児島大学農学部卒。アメリカの農場で研修後、2002年福田フルーツパーク入社。10年前に社長就任。周南観光コンベンション協会会長、須金ぶどう梨生産組合長。

須金で果物の栽培が始まったのはいつからですか。
 戦前に五郎丸農園さんの先代の方が、ここの地形を見て果樹栽培に適していると思われナシを栽培したのが始まりです。今から80年以上前のことです。
福田フルーツパークも長い歴史をお持ちです
 亡くなった祖父が戦地から帰って来た時に、新しい事業としてナシ農園を始めました。他にも4人ほどが同時期にナシづくりに着手しました。その後、収穫量が増え、昭和50年の第2次農業構造改善事業でこの地域にナシとブドウの団地を作ろうということになり、現在の16戸の観光農園体制ができました。
ナシとブドウを同じ土地で育てるケースは全国的にも少ないようですが、きっかけを教えてください。
 ナシと同時期の秋に収穫できるブドウを作れば、観光農園としての魅力が高まるというメリットが理由です。祖父たちが全国を回りながらブドウ栽培を勉強したと聞きました。主に周南市のコンビナートで働く人たち向けに、ナシ狩り、ブドウ狩りができるレジャー型農園としてスタートしました。
自分でもいだナシ、ブドウをその場で食べられるのは魅力的ですね。
 ただ、農園にお客さんがつくまでは、街中へ行商に出て、人が多く集まる場所に置いてもらうなど相当苦労があったそうです。先人たちがそれを乗り越え、当時から支持してくれるファンがいるおかげで今があると感謝しています。
イチゴ狩りやグランピング、バーベキュー、アーチェリー体験など、福田フルーツパークでは新しい事業を展開されています。
 ナシとブドウの収穫は1年のうち8月、9月、10月の1時期だけでリスクが高い。土日に雨、台風が来たら収入への影響も大きく、経営の安定のためには農園を1年中楽しめる場所にする必要がありました。ナシ1.5ヘクタール、ブドウ2ヘクタールに加え、現在は13アールのイチゴ、30アールのブルーベリーを育てています。

 イチゴ狩りは11月からスタートして6月まで、グランピング、バーベキューなどはこれからが一番いい季節です。山を切り開いたり、新しい果物の栽培技術を研究したり、お客さんに喜んでもらえるアクテビティを考えるのは、自分も楽しいです。
11月から電動自転車で里山をめぐるツアーがスタートします。
 ゆっくりと田園風景の中を走りながら、ガイドが鳥の鳴き声、野に咲く花を案内します。平家の落人伝説の場所なども回るので、須金の自然と歴史にぜひ触れてほしい。今後は、夜の山を歩くナイトツアー、夏場のラフティングやカヌーなども企画しています。年間を通して須金に人が来るような仕掛けを考えながら、地元を明るく元気にしていきたいですね。
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