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文化 : 周南市のニュース
特別文化功労賞に宇多喜代子さん 功労賞に能楽の吉本さん 振興賞は邦楽の山根さん、周南漢詩会
文化周南市周南市の周南文化協会(西崎博史会長)の文化功労賞などの受賞者が決まり、特別文化功労賞が同市出身の俳人、宇多喜代子さんに贈られることになった。文化功労賞は能楽の吉本健一さん、文化振興賞は邦楽の山根一枝(雅号・歌枝能)さんと周南漢詩会(木村虚舟会長、10人)が受賞する。
表彰式は11月3日の文化の日の午後5時から遠石会館で開く文化の日記念式典の席上である。表彰のあと祝賀会も予定している。
宇多さんは1935年生まれ。57年から俳句を始めて70年の桂信子主宰の「草苑」創刊に参加し、78年から編集長。2001年に句集「象」で第35回「蛇笏賞」を受賞。09年に旭日小綬章を受章し、16年から日本芸術院会員、文化功労者も授与されている。
俳誌「草樹」会員代表、現代俳句協会会長、読売俳壇選者も務めている。周南市の児玉源太郎顕彰会が募集している「藤園忌」俳句でも選者を引き受けている。
文化功労賞の吉本さんは39年生まれ。65年から観世流師範の岩崎美弥子さんに師事・入門し、80年から観世流シテ方職分、浅見真州さんに師事。岐山会を設立して97年から18年間、発表会を続け、櫛ケ浜謡曲クラブの指導でも活躍。現在は周南能楽連盟の副会長も務めて能楽の発展、謡曲の指導、普及に努めている。
文化振興賞の山根さんは46年生まれ。71年に生田流筑紫会師範試験に準優秀賞で合格、山根社中を結成。筝奏者4人のグループ韻や現代邦楽集団「邦楽アンサンブル」を結成。演奏会や小中学校への出前授業にも取り組んでいる。
2009年に生田流筑紫会大師範になり、プロの尺八奏者、田嶋謙一さんや地元の舞踊、声楽家とも共演するなど多彩な活動を展開している。
周南漢詩会は1998年に「周南風雅」として登坂鸞台さんを国司に市民文化教室として活動を開始。藤井昇龍さん、瀬戸崎祥寛さん、そして2014年から木村虚舟さんを講師に活動を継続している。
素材も自分の心境や時世のことなど、幅広い分野に取り組み、周南文化協会の文化作品展では色紙、軸、額装で、解説文も掲示して鑑賞してもらうなどして地域文化の向上に寄与している。
