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【周南3市】駆け込み需要で「ガソリン売り切れ」 国の補助打ち切りで値上げ響く
経済その他ガソリンの小売価格が16日から1リットル当たり5円の値上げされるのを前にした14日、「ガソリン売り切れ」の表示が光市内のガソリンスタンドに現れた。国の補助打ち切りによる値上げ前の駆け込み需要が原因と見られるが、消費者や事業者からは「この苦しい時に国はどうして補助をなくすのか」と悲鳴が響いている。
(山上達也)
「値上がり前に給油を」の客多く
ポスターの裏紙にフェルトペンで「ガソリン売り切れ」と書かれた表示が出たのは、光市光井4丁目の国道188号沿いにある藤村産業㈱の光東(ひかりひがし)サービスステーション。14日の昼前にレギュラーガソリンが品切れになって給油できなくなったため、急きょ「ガソリン売り切れ」の表示を掲げた。
読者からの情報でこの日午後2時50分ごろに本紙記者が同店に立ち寄ると、居合わせた店員は「値上がり前に給油しておこうというお客さんが多いんですよ」と話し「あすには新しいレギュラーガソリンが入荷するので売り切れは解消できます」とほっとした表情を見せていた。
同店ではハイオクガソリンや軽油、灯油の在庫はあり、記者の取材中も軽油を購入しに来る人がいた。
「クーポンでお得に給油を」の呼びかけも
一方、下松市中央町にある高山石油ガス㈱の系列会社、高山エネルギー㈱の下松タウンセンターサービスステーションには、セルフ給油機に「ガソリン・軽油 大幅に値上げいたします」のステッカーを掲示し、「お得なクーポンを続々配信中のENEOS公式アプリを登録して、お得に給油してくださいね」と呼びかけ文を載せている。
国の補助金減額に対する消費者や事業者の視線は鋭い。周南市内の会社員(58)は「こういう時こそ補助額を増やして国民を助けてほしいのに、補助を減らしてガソリン代を上げるとはどういうことか」と憤っていた。