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経済 : 周南市のニュース
応援グッズ竹クラーベ制作 トクヤマ・レノファぶちカツ!チームと徳山商工高生
経済周南市㈱トクヤマの新しい価値創造にチャレンジする活動「とくちゃれ」に周南市とレノファ山口が連携した「とくちゃれレノファ山口ぶちカツ!」のチームが9月28日、竹の有効活用の一環として、レノファ山口の選手4人と徳山商工高の野球部とサッカー部から各2人の計4人の生徒とともに同校の実験室で竹製の応援グッズ「竹クラーベ」を制作した。
竹クラーベは長さ20センチほどの竹を叩いて音を出す拍子木で2本の竹を打ち合わせて明るい音を出す。応援の時に叩いてリズムを刻む。この竹クラーベには同社、レノファ山口、周南市のシティプロモーションの各ロゴマークが刻印されている。
同社徳山製造所の発電施設はバイオマス燃料に竹チップを試験活用しており、同社チームがカーボンニュートラルを目指す同社のSDGsの取り組みの一環で竹チップ以外の活用の企画を考えた。
コロナ禍で声を出して応援できない中、竹クラーベにレノファ山口が賛同した。昨年から引き続き竹を通してSDGsを考えるボランティア活動に取り組む徳山商工高も参加した。
事前に同社チームボランティアが同市の金剛山公園の竹を伐採して長さ2メートル弱の竹を全部で約20本用意した。選手1人と生徒1人がペアになり、各4カ所の実験台で竹の油抜き作業をから取り組んだ。
竹の表面を淡い緑色になるまでバーナーで均等にあぶり、交代しながら浮き出た油をウエスで拭いた。竹は油分、水分、糖分があり、そのままにしておくとカビなどが繁殖する。バーナーで熱すると丈夫になり、工芸品にも使用できる。また竹クラーベの音色も美しく響くようになる。共同作業のなかで、選手と生徒が竹の表面を拭くタイミングの合図の声をかけ合い、それぞれの作業台では会話も弾んで作業が進んだ。
山口県の竹林面積は全国で4番目。竹は繁殖力が強く生態系を崩したり、土砂災害につながる恐れもあり、同市でも竹林面積が拡大している。こうした地域課題になっている竹を有効活用しようという取り組みでできた竹クラーベは、竹の強さや生命力が宿り、レノファ選手に想いをこめたエコな応援グッズとなる。
同社チーム代表の友村浩二郎主任(43)は「竹チップを使用したバイオマス以外で竹の活用をしたかった。レノファ山口を応援することができてうれしい。ぜひ、皆さんに喜んで使ってもらいたい」と話した。レノファ山口の神垣陸選手(23)は「竹クラーベの制作に携わる貴重な体験ができた。いろんな人の支えや協力、過程があって竹クラーベが完成していることを知り、これからのプレーをしっかり頑張っていきたい」と意気込んだ。
徳山商工高サッカー部のキャプテンの阿部哲志(さとし)さん(17)は「竹の表面を均等にあぶることが難しかったが、選手と一緒に作れたことがうれしい。竹クラーベで早く応援したいです」と笑顔で話した。
加工した竹は同社チームが切断加工し、刻印後、10月中に完成、11月に100セットを配布する予定。想いがこもった竹クラーベの音とリズムがスタジアムに響く日が待ち遠しい。
