2025年11月27日(木)

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経済 : 周南市のニュース

【周南市】2050年のCNへワンチーム 周南コンビナートが構想 原・燃料の脱炭素実現へ

  • 発表の記者会見の出席者

  • 周南カーボンニュートラルコンビナート構想

 山口県周南市の周南コンビナート脱炭素推進協議会(会長・藤井律子周南市長)は5月31日、2050年までに周南コンビナートで作られる化学製品の原料はバイオマス、廃プラ・都市ごみ、二酸化炭素に、燃料はバイオマス、アンモニアにする長期ビジョン「カーボンニュートラル(CN)コンビナート構想」と、2050年までの「周南コンビナートCNロードマップ」を記者会見で発表した。

 同協議会は市と化学工学会、同コンビナートの出光興産㈱、東ソー、㈱トクヤマ、日鉄ステンレス㈱、日本ゼオン㈱で構成。昨年1月に設立され、温室効果ガスの排出量を2050年までにゼロにするCNに向け、グランドデザイン策定ワーキンググループで検討を重ねてきた。

 構想では、エネルギーは非化石エネルギーに移行するとし、年間100万トンのアンモニアを輸入、コンビナート企業へ供給できる拠点の整備も計画されている。

 原料では、森林資源が豊富という山口県の特長を生かし、バイオナフサ・ガス、バイオアルコールの利用▽廃プラ・都市ごみのリサイクル▽排出される二酸化炭素の分離・回収・資源化を進め、循環社会に移行させる。

 コンビナート企業が一つになって取り組む同市の事業は全国に先駆けた活動。記者会見で、藤井市長は「構想策定はCNへ大きな一歩になる。地域、企業、行政が一体になって進めたい」と周南コンビナートならではの規模、構造、地域とのつながりから生まれた構想の実現へ、期待と支援に意欲を見せた。

 構想の実現には今後、投資や技術開発も必要だが、すでに企業間で検討を始めていて、出席したコンビナート各社の代表は「周南コンビナートがワンチームになって早期に実現させたい」「個別の企業では実現がほぼ不可能で、協議会としての取り組みが中核になっていく」と語っていた。

発表会出席者(敬称略)

藤井律子(周南コンビナート脱炭素推進協議会長・周南市長)
辻 佳子(周南コンビナート脱炭素推進協議会副会長・化学工学会地域連携カーボンニュートラル推進委員会委員長)
松方正彦(周南コンビナート・グランドデザイン策定ワーキンググループ主査、化学工学会会長)
三品鉄路(出光興産㈱執行役員徳山事業所長)
田代克志(東ソー㈱代表取締役専務執行役員南陽事業所長)
奥野 康(㈱トクヤマ執行役員徳山製造所長)
藤池一博(日鉄ステンレス㈱常務執行役員製造本部山口製造所長)
宮城孝一(日本ゼオン㈱執行役員徳山工場長)

point

 周南コンビナート脱炭素推進協議会=2022年1月6日設立。構成員は市と公益社団法人化学工学会、周南コンビナートに事業所がある出光興産㈱、東ソー㈱、㈱トクヤマ、日鉄ステンレス㈱、日本ゼオン㈱とオブザーバーとして経済産業省、国土交通省、環境省、林野庁、山口県らが参加している。

 グランドデザイン策定のほか、昨年度は啓発活動として徳山商工高の生徒向けの講演会や、シンポジウム「周南から発信する未来のカーボンニュートラル社会」の開催にも取り組んだ。

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