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経済 : 周南市のニュース
【周南】アイワテクノと徳山高専が連携 省エネ低コストのポンプ開発
経済周南市周南市須々万の金属加工業、㈱アイワテクノ(石田誠志社長)は2日、同市の徳山高専(野口健校長)と共同開発した省エネルギーの水循環装置について第15回県産業技術振興奨励賞の県産業技術センター理事長賞を受賞した。21日に石田社長ら役員と社員が同校を訪れ受賞を報告した。
この賞は、県内中小企業の産学公連携による優れた技術の開発、新規事業の展開を奨励する目的で2009年から実施。同センター理事長賞は、県内産業の振興に貢献した技術をもつ会社が対象となる。
今回同社が受賞したのは「自由支持式らせんポンプを用いた省エネルギー水循環装置の開発」で、基本構想は同校の機械電気工学科の三浦靖一郎准教授(49)と藤本浩准教授(62)によるもの。らせん状に巻いたホースの吸込口を水面に付け、らせんを回転させて水を上にくみ上げることで、そのまま吐出口から放出する仕組みで、2013年から同校との連携がスタートした
同社は金属の切削、溶接の高い技術力を生かし、円筒状のホースを納める金属製の外枠、外枠と回転機構をつなぐ支持部分を製造した。円筒両端の固定式の支持でなく、一点で胴体を支え使用環境に応じて円筒をスライドでき浮遊式を考案して特許を取得した。
池などの閉鎖水域で水を循環させる実証実験などを進め、2018年から2022年まで、山口市や周南市の池に装置を設置し、水中への酸素の安定供給、悪臭発生の改善効果を確認した。
電源は太陽光パネルから得られる電気で省エネを実現。ホースの吸込口と吐出口を同径としたことで異物混入の不具合が改善され、フィルターが不要となってメンテナンスの省力化につなげた。
この日は、石田社長(45)と鳴井康人取締役(49)、設計担当の松根紅璃さん(21)が同校を訪れ、野口校長と三浦准教授と藤本准教授に受賞を報告し、藤本准教授は「受賞は社会的な評価を頂いたということでとてもうれしい」と喜んだ。
ため池は県内で7700カ所、全国に15万か所。省エネ、低コストの水循環装置への期待は高いとみる同社では現在、海外への事業展開にも力を注ぐ。特にタイでのエビ養殖場などのニーズを視野に入れる。
石田社長は「装置を使った水質の改善で生物の生態系確保を実現していきたい。水槽などで使用できる小型の循環装置、3Dプリンターを活用した小型の部材の製造も手がけたい」と話した。
