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経済 : 周南市のニュース
【周南】帝人徳山跡地に日本ゼオン 投資総額700億円、新プラント建設へ
経済周南市日本ゼオン㈱(豊嶋哲也取締役社長)は11日、山口県周南市由加町の帝人徳山事業所跡地を購入して同社の主力製品であるシクロオレフィンポリマー(COP)の新プラントを建設すると発表した。投資総額は土地の購入費を含めて約700億円。敷地面積は18万6,500平方メートルで、新プラントはその一部に建設する。2025年度下期に着工、28年度上期の完成を予定している。
日本ゼオンは周南コンビナートに合成ゴムなどの徳山工場があり、新プラントの建設も徳山工場と近接した場所であることが理由の一つ。今後も高収益製品のプラント建設を検討中であり、26年度以降、徳山工場の合成ゴムの生産を6割に削減して高収益製品に生産を移行させる計画。「徳山全体として新しいことをやっていきたい」という方針で、積極的な事業構造改革推進で、中長期的な企業価値向上を目指す。
COPは、光学特性、低吸水性、さらに不純物が非常に少ないという特長があり、光学フィルム、光学レンズ用途だけでなく、医療用途、半導体用途でも需要拡大が見込まれている。岡山県の水島工場の既存プラントで年間4万2千トンの生産能力があるが、周南市に生産能力1万2千トンのプラントを建設して5万4千トンまで増強する。
日本ゼオンの新プラント建設を受けて、藤井律子市長は「周南コンビナートの競争力の更なる強化、地域における新たな雇用の創出につながることを期待しております」というコメントを発表した。