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新興国の医療向上の実績たたえて 岩本医師に「社会貢献者表彰」 ベトナム、アフリカでの活躍に光
地域下松市下松市のNPO法人国際ボランティアIMAYAの理事長としてベトナムなど新興国の医療向上に尽くしてきた岩本功医師(80)=周南市桜木=が、日本財団グループの社会貢献支援財団(安倍昭恵会長)から社会貢献者表彰を受賞した。岩本さんは「これからも医療の向上を求める声に微力ながら応えたい」と意欲を見せている。
岩本さんは旧満州生まれ。29歳の時、海外技術協力事業団の専門家としてアフリカ・エチオピアの研究所に赴任し、その後もJICA(国際協力事業団)の派遣専門家、家族の健康相談医としてアフリカ6カ国を訪ねて医療向上に貢献した。
岩本さんが下松記念病院の院長だった1992年、ベトナムの医師を内視鏡技術の研修に引き受けたことをきっかけにベトナムで内視鏡が普及していないことを知った。そこでIMAYAの前身のNGO(非政府組織)国際医療協力山口の会を発足させ、まだ使える中古医療機器を集めてベトナムの首都ハノイや、その近郊の病院に持参する医療機器援助活動を始めた。日本から技術指導者をハノイに派遣もした。
こうした功績でベトナム政府から医療功労章を受賞。ベトナム戦争で米軍が散布した枯れ葉剤の後遺症や地雷で足を失った人を助けるため、ベトナムの道路事情に合わせた特殊車椅子を現地で製作して贈る活動にも取り組み、これまでに401台を供与した。
さらにIMAYA会員に呼びかけてベトナムの医学生、薬学生に奨学金を供与し、これまでに医師11人、薬剤師3人が育った。
社会貢献支援財団はモーターボート競走法制定20周年記念で1971年に設立。日本財団(笹川陽平会長)の傘下財団として同財団の助成金で活動している。社会貢献者表彰は人命救助、社会福祉、青少年育成、国際協力、環境保護、子どもの読書推進に尽くした団体や個人を顕彰する制度で、表彰式を年に2回開いている。第55回の今回は145件の推薦の中から岩本さんら41件が選ばれた。
表彰式は11月30日に東京・帝国ホテルで開かれ、県内からは岩本さんと、児童自立支援活動などに取り組む岩国市の特例認定NPO法人とりでが選ばれた。式典では岩本さんら各受賞者が安倍会長から表彰され、懇親会でも各受賞者のテーブルを安倍会長が回り、岩本さんにもこれまでの労苦をねぎらう言葉がかけられた。
受賞者の中にはカンボジアでコショウの生産活動を軌道に乗せて現地住民の生活安定に寄与している愛知県の企業や、中古の足踏みミシンを修理してフィリピンやタイの女性に送って電力不足に関係なく現金収入の道を開いた大分市の大分工業高専足踏みミシンボランティア部、無政府状態が続くアフリカ・ソマリアで投降兵の脱過激化と社会復帰に取り組む団体もあり、互いの交流や情報交換も盛んに展開された。
岩本さんは「受賞は私の活動や考えを支えていただいた皆さんのおかげ。新型コロナウイルス感染症が落ち着いたらベトナムを訪問して、ゆかりの人たちに受賞を報告したい」と意気込んでいる。
