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[下松市]廃棄消防ホースを 傘袋に再生 環境推進課・ごみ削減へ取り組み
地域下松市下松市消防本部で耐用年数が過ぎて廃棄した消防ホースが、市役所本庁の来庁者用の傘袋に生まれ変わった。市環境推進課(池田千帆課長)が取り組んでいるもので、渡邊伸一主査は「今後もこの取り組みを続け、公民館など公共施設にもこの傘袋を置きたい」と話している。
消防ホースは消火作業時の安全確保のために、耐用年数が過ぎれば穴が開くなどのダメージがなくても自動的に廃棄している。しかし渡邊主査が大阪府八尾市で廃棄消防ホースをリサイクルして傘袋を制作していることを知り、八尾市のケースを参考に課全体で取り組むことにした。
消防ホースの内側は防水加工が施されており、しかも丈夫に作られているため使い捨てのビニール製の傘袋と違って何度も再利用できる。同課から打診を受けた市消防本部も趣旨に賛同し、廃棄するホースを提供した。
傘袋は長さが約1メートルで、ハサミで切り、切断面はバーナーであぶってほつれを防止。底は大きく折り曲げてボタンで固定し、外せば水抜きができるようにした。10本を制作し、市役所本庁の出入り口4カ所に置いた。
さらに同課の東川美智子さんは傘袋だけでなく、小物入れ、ペン立て、鍋敷きを制作したり、折り畳みいすの座面や背面に使って使用範囲を拡大。池田課長は「職員が得意分野を生かしてリサイクルの範囲を広げている。ごみ削減の取り組みが地道に広がってほしい」と期待していた。
廃棄ホースを提供した市消防本部の鬼武輝明消防長も「消防ホースは安全性の面から耐用年数が来ればすぐに廃棄していたので、リサイクルしてもらえてうれしい。しっかり再利用してほしい」と話していた。