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【周南3市】暑い!熱中症救急搬送が激増 光市で今シーズン初の死亡者
地域その他光市で8日、県内で今シーズン初めて熱中症による死亡が確認された。周南3市では連日、気温30度超えが当たり前の状況で、県内でも熱中症警戒アラートは6月に2回、7月も12日現在で5回発令された。熱中症の現状と対策を探った。
(山上達也)

光地区消防組合 暑さ避け、水分・塩分の補給を
光市のケースは市内の88歳の女性が8日午後3時ごろ、民家の庭で倒れているのを家族が発見して119番通報したもの。光地区消防組合消防本部によると搬送当時、女性は意識がなく心肺停止の状態で、搬送先の病院で熱中症の疑いによる死亡と確認された。
昨年は6月で2件だった熱中症の搬送回数が今年は9件に増加し、7月は10日現在で昨年の9件から今年は24件に増えている。同本部では最新の熱中症の搬送件数をホームページで公開している。
同本部警防課の兼森一禎救急係長は「暑さを避け、こまめな水分と塩分の補給や適切な服装を心がけて、生命の確保を第一に行動してほしい」と話す。
下松市消防本部 高齢者に啓発強化
下松市も昨年6月は1件だった熱中症搬送件数が今年は6件。7月は10日現在で昨年の8件に対して今年は5件だが、今後増えることが予想される。
下松市消防本部警防課の重国寛和課長補佐は「屋内では冷房を適切に使い、屋外では決して無理をしないでほしい」という。搬送者は高齢者が多いため、高齢者への啓発に力を入れていく。
周南市消防本部 周公大協力で啓発動画を公開
周南市でも昨年6月は6件だった熱中症搬送件数が、今年は14件。7月は10日現在で13件だったのに対して今年は18件と増え続けている。
周南市は熱中症予防の啓発動画を制作し、YouTubeで公開。市消防本部の職員と周南公立大の学生らが出演し、水分補給、応急措置など6つのテーマで啓発している。
クーリングシェルターや「涼みの駅」活用を
注目されるのは公共施設や商業施設を「ひと涼み」のスペースとして開放するクーリングシェルター(指定暑熱避難施設)の取り組みだ。光地区消防組合消防本部の秦辰也総務課長は「外出時は無理をせず、クーリングシェルターを遠慮なく利用してほしい」と呼びかける。
クーリングシェルターは光市や下松市、周南市の公共施設や商業施設など計65カ所が指定され、熱中症警戒アラートの発令と同時に開設される。これとは別に周南市では市内の170施設を「涼みの駅」として“ひと涼み”に開放している。
今こそ求められる「地球に優しい生き方」
県によると熱中症と見られる症状で救急搬送された人は8日午後4時現在で10人に達しており、死亡1人▽中等症2人▽軽症7人になっている。
地球環境はどこまで激変していくのか。これも人間が地球の資源を浪費し、環境を破壊し続けてきたツケなのだろうか。
