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1万6千トンのCO2削減、30%省エネ 徳山事業所に高効率ナフサ分解炉 周南コンビナートにエチレン供給
地域周南市周南市新宮町の出光興産徳山事業所(山本順三所長)のエチレン製造装置内に高効率ナフサ分解炉が完成し、11日、完工式が開かれた。旧型のナフサ分解炉2基の停止と今回の新設で、従来のエチレン生産時と比較して約30%の省エネ効果を発揮し、年間約1万6千トンの二酸化炭素を削減できる。
この日は同事業所の社員、工事関係者ら20人ほどが出席し、遠石八幡宮の黒神直大宮司によって完成を祝い、安全を祈願する神事があった。
新分解炉は、約50年稼働した旧型のナフサ分解炉2基を2018年10月に解体して、翌年4月から300平方メートルの同じ敷地で建設に着手し、2年越しで完成させた。高さ50メートルと旧型の2倍の高さがある。ナフサを短時間で熱分解してエチレンの得率を高め、熱効率を向上させる。
ナフサは粗製ガソリンとも呼ばれる石油製品のひとつで、分解炉を経由して850度の温度で熱分解し、エチレンやプロピレンなど石油化学製品の基礎原料となる。徳山事業所はエチレンなどを周南コンビナートの各企業へ送り、原材料の供給拠点となっている。
同社のエチレン生産能力は日本で2番目を誇り、同事業所はそのうち60%、年間で約62万トンを生産している。今回の新分解炉建設にあたっては経済産業省の「省エネルギー投資促進に向けた支援補助金」を活用し、13億円が補助されている。
山本所長は「スクラップアンドビルドの難易度の高い工事で、今年は工事関係者の方々に新型コロナウイルスについても配慮いただいた。無事に完成してとてもうれしく、お礼を申し上げる。引き続き徳山製造所の競争力強化とコンビナート各社への原料の安定供給に努めたい」と述べた。
新しい装置は12月中に試運転を始め、来年の2月から商業運転に入る。同事業所は1957年に徳山製油所として操業開始し、2014年に原油処理機能を停止したが、周南コンビナートの原材料供給、石油製品の物流、石油化学製品の生産拠点となっている。
