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【光市】ステップに「靴底キャッチャー」初採用 光地区消防本部中央署 高規格救急車に“地産地消” 昇降時の滑り止めに活躍
地域周南市山口県光市の光地区消防本部中央消防署に9日、高規格救急車が配備された。ステップには昇降時の事故防止へ全国で初めて浅江の㈱伊藤(伊藤幸平社長)製のステンレス滑り止め凹凸プレート「靴底キャッチャー」が採用されている。
入札仕様書に「靴底キャッチャー」明記
このたびの救急車更新は2014年に導入した高規格救急車を更新するもの。トヨタ製の四輪駆動車で、排気量は2,690㏄。定員は7人。感染防止のため運転席と患者室の仕切りを設けた。車内には患者監視装置▽自動式人工呼吸器▽自動体外式除細動器▽自動胸骨圧迫器▽救急救命処置用資機材一式を積載している。車両購入費と資機材費で計2,775万5千円。
靴底キャッチャーの導入は、雨の日の昇降時にステップで滑ることがよくあるため、光市産の製品を使うことで地産地消を図りながら安全確保を進めることが狙い。同組合は入札仕様書に靴底キャッチャーを使うことを明記して、落札したトヨタ自動車が仕様書通りに靴底キャッチャーを装着して納車した
全国的に多岐にわたる受注期待
靴底キャッチャーは特殊加工の突起とゴム加工で靴底を確実にとらえて、転倒や転落を防ぐもの。現在、特許出願中。
9日には同消防本部で配備式が開かれ、光地区消防組合管理者の市川熙市長から目録を受け取った赤星公一消防長は「より安全な救急救命活動を進めたい」と話していた。
靴底キャッチャーは光市産が大きな全国シェアを占めるステンレス製。救急車への採用をきっかけに、全国の自治体消防での採用をはじめ、多岐にわたる受注が期待されそうだ。
なおこの日は、市消防団(小西輝保団長)への資機材搬送車の配備式もあった。排気量658㏄で、林野火災時の中継送水などに使う小型動力ポンプやホース、大雨や台風時の住民避難用のボートなどの搬送に使う。
車体の色は消防用車両では全国的に珍しいファイヤークオーツレッドメタリック。導入費は185万4,842円で、国からの石油貯蔵施設立地対策等交付金135万5千円を活用した。