ニュース
地域 : 周南市のニュース
【周南3市】どうなる日照り!コメの出来に影響 猛暑と水不足・生活用水は当面確保
地域周南市連日の猛暑と日照りの中、暮らしと産業の水の確保が懸念されている。生活用水や工業用水は当面問題ないとみられているものの、農業用水は枯渇するため池も出現し、実りの秋を心配する農家も多い。現状を探った。
(山上達也)
ダムはほぼ満水、光の水源は島田川の伏流水
周南市の水源は錦川水系の菅野ダム(7,420万立方メートル)▽富田川水系の川上ダム(1,200万立方メートル)▽佐波川水系の島地川ダム(1,240万立方メートル)の貯水率はいずれも90%を超えており、錦川水系で菅野ダムの上流にある向道ダム(497万3千立方メートル)は70%台を保つ。
下松市の末武川水系の末武川ダム(1,362万1千立方メートル)▽同水系で上流の温見ダム(430万3,980立方メートル)も90%で、ほぼ満水状態。光市は島田川の伏流水を水源に市内のほとんどの地域と、八代を除く周南市熊毛地域に上水道を供給している。
さらに災害時には下松市と周南市の間で水道緊急相互応援協定が締結されており、市境に連結管を通じて両市の相互通水が可能だ。
枯渇進むため池、農水省はポンプアップ補助
ところが農業用水は楽観できない。水田の場合、川から自然流下で水を引く田は影響がないが、ため池頼みの田は日照りが続くと貯水量の枯渇が深刻。周南市長穂のため池(通称・山口ダム)は湖底が見えるほど貯水量が減り、5日から田に水が来なくなった。
長穂の農業、廣林政憲さん(49)は「ゴールデンウイーク以降に植えたコシヒカリやその他の品種は刈り取りが9月以降になる。このままだと品質に影響が出そうだ」と苦悩を打ち明ける。
山からの湧水に頼る農家も多いが、廣林さんは「湧き出る水は日に日に減っており、湧水に頼る農家は水が切れないことひたすら祈っている」と話し、まさに神頼みの状態。
川より高い位置にある田は水不足の影響がさらに深刻だ。農林水産省はすでに「渇水・高温対策本部」を立ち上げており、水のポンプアップにかかる機材費や燃料費などを支援する補助制度を創設した。水の枯渇や高温はコメの出来に影響するだけに、制度の周知が期待される。
周南市湯野の農業、松田幹生さん(67)は水をくみ上げる動力ポンプのガソリン代が月に6千円かかっており「1日に何回も油を補充してエンジンをかけている。雨が降るのをひたすら待っている」と苦労を話す。
ナシ、ブドウなど果実の影響も心配
3市の農業担当部署も農業への影響を懸念する。下松市の松本厚二農林水産課長は「まだ農業者から具体的な相談はないが、水不足の影響は常に心配している」▽周南市の菅田浩司農業振興課長は「水田だけなく、畑での作物やナシ、ブドウなど果実の出来の影響を懸念している」▽光市の影土井洋治農林水産課長も「台風や豪雨の場合の影響もないか気がかり」と話しており、3市の課長とも無事に実りの秋を迎えることを願っていた。
