2026年04月17日(金)

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政治 : 下松市のニュース

[下松市議選]候補多数、でも「盛り上がっているの?」 告示直前、前哨戦を斬る! 3つの側面で最新情勢に迫る

  • 市議選の啓発看板

 候補者数が多いのはいいことだけど、本当に盛り上がっているの?――25人が立候補を予定している4月3日告示の山口県下松市の下松市議選(定数20)を前に、そんな声を聞くようになった。一見、激しく見える前哨戦にどんな側面があるのか、告示直前の動きに斬り込んでみた。(山上達也)

初の「井川なき戦い」 「地雷踏まずにすむ」の声も

 「あんた危ないで。車(選挙カー)を降りて事務所で電話作戦をしなさい」―前回の市議選での故井川成正前市長の声だ。合併がテーマだった2004年の市長選で井川氏は、市制施行以来最高の2万票台を出した百戦錬磨の老練な政治家。市議選でも系列の候補者の票読みには定評があった。

 だから井川氏のこんな指示は“井川系候補者”にとっては日常茶飯事だった。結果、井川氏の系列の市議候補者の多くは当選を重ね、議会を掌握できた。

 今回も井川氏の流れをくむ候補者は複数いるが、井川成正という最大の選挙参謀なき戦いを強いられている。井川氏は生前、系列の候補者に「あんたらーが井川市政を支えちょるんじゃのうて、ワシがあんたらーを支えちょるんが実態じゃないか!」と叱り、自立を促していた。

 半面、井川氏と距離を置いてきた立候補予定者は「井川さんの地雷を踏まずにすむ」とほっとした表情を見せる。ある立候補予定者の関係者は「井川さんの眼は市内中に光り、神出鬼没だった。今回は地雷を気にせず、やりたい選挙が思い通りにできる」と話す。

「地域」の枠にはまらぬ新人増加 地上戦より空中戦?

 「根っこのない候補が増えたね」とある現職はつぶやく。「ついこの前までは自治会とか消防団、PTAのように地域で活動をしてきた人が市議に担がれるケースが多かったが、今回はそんな枠にはまらない候補が増えてきた」と指摘する。

 確かに今回の新人9人中、地域で役職を務めた経験を持つ人は数人にとどまる。新人の大半は地をはうような“地上戦〟ではなく、街頭活動や政策、イメージ中心の都市型選挙的な“空中戦〟を展開していると見られる半面、地上戦と空中戦を巧みに使い分ける強力な新人もいる。

 もちろん現職の中にも地域との関係が薄い人もいて、選挙戦の行方が注目される。

企業候補が激減 かつての“運動会”消える

 かつて下松市議選は“企業代表の運動会”と言われたほど激烈を極めたものだ。日立製作所、東洋鋼鈑からは労使が別々の候補者を立て、日立は協力会が推す候補者もいた。さらに中国電力、日本石油精製、新笠戸ドックも候補を擁立。定数30を37候補で争った1986年の市議選では、企業候補は候補者全員の5分の1に当たる8人を占め、全員が上位当選を果たした。

 ところが今回、企業候補は日立製作所労組笠戸支部が擁立する現職1人だけになった。当然、連合山口が推薦する候補者もその現職だけ。連合山口は前回は2人、前々回は3人を推薦しており、選挙のたびに減っている。

 東洋鋼鈑は2006年を最後に労使候補の擁立をやめ、中国電力労組も健康上の理由から一昨年に辞職した現職の後継者を擁立していない。

 日立の現職の陣営は唯一の連合山口推薦になった立場を生かして、他の企業の連合系の労組に支持を働きかけるが、どこまで広がりが見られるかが注目される。

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