2025年11月13日(木)

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【山口県】[金曜記者レポート]衆院小選挙区 どうなる!高村氏は周南市を離れる?

「区割り」問題が佳境へ

岸氏は野党候補圧倒が課題

 公職選挙法の改正で県内の衆院小選挙区は次の選挙から4から3に減る。人口減が原因だが、これまで1区と2区に分断されていた周南地域は、区割りの変更で周南市全域が2区に入るため、小選挙区制導入から27年たってようやく衆院選で「周南地域は一つ」の形になる。1、2区で議席を持つ自由民主党県連(岸信夫会長)の候補者調整も佳境を迎えていると見られ、6月4日(日)の党県連大会に向けた動きが注目される。現状と見通しを追った。(山上達也)

高村正大議員 祖父以来の地盤周南市を

 現1区は2期目の高村正大議員(52)が新1区からの出馬に落ち着くかどうかが焦点。だが新1区に周南市は含まれておらず、高村議員が高村票の「金城湯池」の周南市をスムーズに離れるのかが注目される。

 とくに高村議員の祖父の坂彦氏は旧徳山市長を4期務め、新幹線徳山駅誘致など現在の周南市の骨格づくりに尽力した。父の正彦氏も周南市を拠点に衆院議員を12期務めて、外相、防衛相など主要閣僚を経験した。

 4月の周南市長選では現職の藤井律子候補の告示日の出陣式、開票日の当選報告会に来賓で出席してあいさつをした。半面、同月の県議選では現1区全体だけでなく、新1区に含まれる宇部市選挙区の自民、公明両党の候補者や新2区の候補者にも「祈必勝」の為書きを届けている。

 14日には遠石会館で後援会の集い「花と小鳥の会」を開いて支持者約180人が出席したが、区割りの去就に関して高村議員からの言及はなかった。

岸信千世議員 周南3市「重き」に注視

 新2区は岸信夫氏の地盤を継承した岸信千世議員(32)に落ち着く可能性が高い。だが4月の補選では世襲批判を浴びて思わぬ苦戦を強いられ、岩国市と和木町では野党勢の無所属元職、平岡秀夫氏に僅差で負け、光市では3・2ポイント差まで詰め寄られた。本選に向けた態勢の立て直しが求められている。

 このため岸氏の課題は区割りに関する去就よりも、平岡氏が本選に出馬した場合、比例復活を許さないだけの票差がつく得票を出せるかどうかだろう。

 そして新2区に含まれる周南市の旧徳山市や旧新南陽市、旧鹿野町の高村議員の支持層にスムーズに浸透できるかも課題といえる。

 さらに現2区ではどの陣営も人口が最多の岩国市を拠点としてきたが、新2区になれば周南3市の方が岩国市よりも人口は多い。岸氏が周南3市にどれだけ重きを置くかは高村議員の支持層にとって関心が高く、高村票を取り込む上でのポイントになると思われる。

「1区高村、2区岸」説浮上

 さらに現3区の林芳正外相(62)▽現4区の補選で当選した吉田真次議員(38)の去就もからむ。県連内では「1区高村、2区岸、3区林、比例吉田」説が有力とされている。

 しかし政治の主役は有権者だ。政治はパワーゲームではない。国民にどれだけ寄り添って、その声に耳を傾けられるのか、その素質の有無こそ政治家の基本といえるだろう。

 自民党も野党各党も候補者選定が、決してご都合主義であってはならない。そこを有権者は鋭く見抜くだろう。

県内の衆院選小選挙区の新旧区割りと直近の衆院選の市町別上位2位候補者得票数
(本社調べ・カッコ内は得票率)

藤井周南市長の当選を祝う高村議員(4月23日・藤井選挙事務所)

気勢を上げる岸議員(4月13日・周南市ゆめプラザ熊毛)

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