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【周南3市】衆院2区の岸・平岡対決どう影響? 「自公連立」解消で波紋
政治その他公明党が連立政権を離脱し、26年間の「自公連立」が解消された10日、周南地域の政界にも激震が走った。特に昨年の衆院選山口2区では公明党の推薦を得た自由民主党公認の岸信千世氏(34)が立憲民主党公認の平岡秀夫氏(71)にわずか1,724票差で辛勝しているだけに、2区全体で約2万3千票とみられる“公明票”の行方が関心を集めそうだ。
(山上達也)
各紙の報道では公明党の斉藤鉄夫代表は10日、自民党の高市早苗総裁との党首会談で連立政権から離脱することを伝え、自民党派閥の裏金問題を受けた企業・団体献金の規制強化に自民党が応じないことなどを理由に挙げたという。
昨年10月の衆院選の比例代表選で公明党は山口2区で2万4,750票を獲得。この票を岸氏の得票から単純に差し引くと8万135票となり、平岡氏の得票と差がつく。
しかし今年7月の参院選で躍進した保守系政党の参政党や日本保守党は自民党と同じ保守層を基盤としていることから、2区でも政党間の勢力は変化しつつあるといえる。
「自公は知事与党」「公明党らしさ打ち出しやすく」
自民党県議団長の下松市の守田宗治県議は「中央の動きは推移を見守るしかなく、国政選挙への影響もわからないが、県政では自民党も公明党も知事与党で信頼関係がある。今後も村岡嗣政知事の支援へ足並みをそろえたい」と話す。
公明党県本部副代表の周南市の上岡康彦県議は「連立離脱により公明党らしさが打ち出しやすくなった。今後の対応は是々非々になると思う。各種選挙も人物本位、政策本位の対応になるのではないか」と見通した。
一方、岸衆院議員は「公明党の皆様とはそれぞれ持ち味を生かしながら、共に多くの課題に取り組んできた。長年の信頼に感謝し今後も切磋琢磨して、共に国や地域課題に力を尽くしていきたい」とコメント。
平岡衆院議員は「自民党のちょう落傾向が一層強まり、平和や福祉を訴える公明党の立場がわかりやすくなるだろう。個人的に私を応援していただいている公明党支持者もいるので、近々ご意見をお聞きしてみたい」と話していた。
玉木代表「安保、エネルギー政策の一致を」
13日には国民民主党の玉木雄一郎代表が山口市を訪れ、中園町の市中央公園前で街頭演説。自公連立の解消後について「誰と組むか、どことくっつくのかが見通せない時代だからこそ、政策本位で判断したい」と述べ、今週から与野党各党と協議するとした。
自身が首相候補とされていることに「ありがたく身の引き締まる思い。内閣総理大臣を務める覚悟はある」とする一方「国の根幹である安全保障やエネルギー政策の完全な一致が必要だ」と強調し、政策の異なる立憲民主党を暗にけん制した。
街頭演説会は司会を党県連代表の周南市の大内一也県議が務め、同党の西尾孝夫周南市議や、昨年10月の衆院山口1区の野田陽志氏、今年7月の参院選山口選挙区の関谷拓馬氏も参加した。

