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【山口県周南市】10年間で1億4千万円? 周南市文化振興財団職員が不正 コンサート売上着服疑い
政治周南市周南市文化会館などを指定管理者として運営している山口県周南市の周南市文化振興財団(理事長・藤井律子市長)は19日、財団の決算書と実際の預金の差額が2021年度決算時点(22年3月)で1億4,194万9,567円あり、職員が着服した疑いがあるとみて、その一部について周南警察署に告訴状を提出するとともに、調査を続けていることを明らかにした。
同財団は全額、周南市の資金で設立し、歴代の市長が理事長を兼ねてきた。この日、藤井理事長と有田順一理事、西村達也事務局長が弘田公、吉岡寛志両弁護士とともに市文化会館で記者会見した。藤井理事長らは深々と頭を下げて謝罪し「2度とこのようなことのないよう信頼回復に努めたい」と述べた。
この事件に関与が疑われてるのはイベントの企画・運営・実施、プレイガイドの集金を担当していた50代の事業課の係長の男性職員と、今年3月に退職した60代の男性元職員。元職員は同財団の設立当時から会計を担当して一人で資産を管理し、定年退職後も5年間、嘱託職員として引き続き勤務した。着服したのは主にコンサートの売上金とみられている。
5月10日にこの元職員が自ら同財団に不正について申告して事件が発覚し、弁護士による調査を経てこの日、概要を明らかにした。犯行の期間は、2013年度から預金と決算に差異があることから、13年度から22年度まで続いていたと見られている。
監査時に発覚しないよう、銀行の残高証明書を偽造していたが、詳しい犯行の内容は二人の共謀も含めて調査中。認否も50代の職員は一部を認め、60代の元職員は残高証明の偽造、決算書の粉飾は認めている。50代の職員は発覚後に休職中で、休職が終わる8月12日に懲戒解雇する。
被害で運転資金不足も
同財団は1982年に開館する市文化会館などの運営のため1981年に設立。2013年4月から公益財団法人。06年度から同館と市美術博物館、08年度から市郷土美術資料館を指定管理者として運営している。同会館大ホールは海外の交響楽団や人気歌手のコンサート会場にもなっている。
現在の指定管理は21年度から26年度までの5年間で現在3年目。今回の事件の発覚後、損失が生じたことで財団の運転資金が不足したことから、財団の基本財産2億円のうち7千万円を取り崩して運転資金にあてる事態となっている。
市長でもある藤井理事長は今後の対応ついては「責任を重く受け止めている再発防止を進めたい」と述べる一方、報道陣の質問に答えて「指定管理の継続も含めて検討したい」とした。
同市では22年度に市ふるさと振興財団でも職員が事務局をまかされている市コミュニティ推進連絡協議会の資金を流用する不祥事が発覚している。
