2026年04月17日(金)

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記者レポート : 下松市のニュース

1人5千円の敬老祝い金中止 コロナ禍で財政ひっぱく響く 全市民に5千円商品券で理解求め

  • 玄関で敬老祝い金を受け取る高齢者(2017年9月14日=下松市桜町)

  • 敬老祝い金中止を説明する自治会長あて文書

 下松市は毎年9月の敬老の日の前後に75歳以上の市民全員に届けている5千円の敬老祝い金を、今年度に限って中止することにした。新型コロナウイルスの感染症対策で財政がひっ迫しているためで、今年度の一般会計の当初予算には9100人分の敬老祝い金の原資として4,550万円を計上していた。(山上達也)

■高齢人口増加は天井知らずに

 下松市の敬老祝い金は2000年に就任した井川成正前市長が、それまでは喜寿や傘寿などの節目の支給に限定されていた敬老祝い金を、自らの市長選の選挙公約を実行する形で「75歳以上の全員支給」に戻したもの。

 民生委員が受け持ちの地域の支給対象者の自宅を訪問して封筒入りの現金を直接届け、本人から受領印をもらうのが特徴。このため民生委員と接点が薄い人でも年一回は必ず面会でき、民生委員にとって受け持ちの地域の対象者の安否や健康状態を把握できる効果が生まれていた。

 しかし高齢化の進行で対象者、負担額とも増加。00年は対象者4520人、約2,260万円だったのが、19年には8,661人に4,330万5千円を支給するまでに増えた。今後も減る見通しはない。

■民生委員、各自治会長に周知要請

 そんな中、感染症対策で財政がひっぱくする状況になった。市議会でも一般質問で金藤哲夫議員(鐡)が「今年だけは敬老祝い金を我慢して下さいと、理解を求めることも必要ではないか」と提言していたほどだ。

 市は今年度の敬老祝い金の支給を見送ることにし、9月2日の9月定例議会に提案する一般会計補正予算案に当初予算で計上した4,550万円の減額補正を盛り込んだ。

 これに先立って市は8月24日、民生委員全員と各自治会長に敬老祝い金の中止と、緊急経済対策で国の臨時交付金を活用して全市民に1人当たり5千円の商品券を配布することになったことを説明する国井市長名の文書を送付した。とくに自治会長には回覧板で各世帯に周知するよう要請した。

 瀬来輝夫福祉保健部長は「コロナ禍の中、民生委員が各世帯を訪問することの問題もあり、今年は敬老祝い金事業に代えて全市民対象の商品券事業を展開することにした」と話し、敬老祝い金を来年以降はどうするかは改めて検討するという。

 県内の各市町でも敬老祝い金事業は続いているが、一定年齢以上の高齢者全員を対象としているのは下松市と和木町のみ。周南市や光市など他の市町は米寿などの節目での支給に限定している。

 敬老祝い金の問い合わせは下松市長寿社会課福祉政策係(0833-45-1833)へ。

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