2026年10月23日(金)

コラム「一言進言」

ツタヤ図書館で文化度向上?

ツタヤ図書館で文化度向上?~回遊できる街中できるか~(7月20日掲載)

■ 周南市の新徳山駅ビルの指定管理者がTSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)にほぼ決まり、ツタヤ図書館がいよいよ起動する。佐賀県武雄市から始まった図書館プラスカフェの流れは全国に広がった。抜群の集客力は若干陰りも見えるが、いまだに集客力に自信を持っている。スターバックスというカフェが持つ力も衰えていないようだ。
■ オープン当初は相当の人が集まるだろう。しかし、テーマはツタヤにどれだけ人が集まるのかではなく、集まった人がどれだけ回遊するかだ。また、大きな問題は、図書館を作り、管理をCCCに任せることで、市の文化度がどれだけ向上するかだ。
■ 現在の中央図書館で市民の不満を聞いたことはそうない。目と鼻の先に同じような図書館を作ったのでは、税金の無駄使いだ。市民は新図書館に何を求めるのか。市民に何をもたらすのか。図書館は何のためにあるのか。そもそも論から議論を深めることは極めて重要だ。市議会でどれだけ議論され、今後どんな議論が展開されるのか。課題は大きい。
■ CCC側からは旅行や料理に特化した図書館との声も聞いたことがある。本当にそれが年間1億5,000万円をつぎ込む価値のあるものなのか。文化にははかりがない。仕掛け方が多様でないと目に見えた効果は現れない。
■ 光市長を務めた松岡満寿男氏は絵画にも造詣が深く、市民が本格的な陶芸ができるようにと、市民窯を作った。そのおかげか、光市には陶芸家が続々生まれ、彫金の山本晃さんのような人間国宝まで生まれた。ここ周南地区で光市が他市より文化人が多いと感じている人は多い。ツタヤ図書館によって、どんな文化を広めていくべきか。興味は尽きない。
■ 駅ビルにいくら人が集まっても意味がない。地元への経済効果が問題だ。街中に足を延ばしてもらう仕掛けをどうするか。最大の難問だ。ここ数年、街中に40店あまりの出店があった。しかし、街中を回遊させるパワーはまだ足りない。誘導装置もない。商店主たちの意識改革も急務だ。銀南街でディスプレイコンテストを実施するなど、おしゃれな空間創造への取り組みも必要だ。中央街もバザール的な改変もあるかもしれない。デザイン力で街を変える決意が必要だ。駅ビルに人が集まっただけで胸を張っていてはいけない。

(中島 進)

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