コラム「一言進言」
藤井新市長の評価は?
~反市長派市議の質問に疑義~
最近色々な人から「藤井市長はどうかね?」と聞かれることが多い。あれだけ木村市政を批判したから、藤井市政をどう見るか興味を持たれるのだろう。はっきり言えるのは、就任間もないこの時期に評価は無理だ。予算も骨格予算ではなく、前市長の本格的予算を引き継いだ新市長だ。議会でもどんな街を目指すのか、とプランのなさを追及するような質問があったが、本格予算を議決したのは間違いなく今の議員たちだ。
市長が交代するとは思ってもいなかったのだろうが、市長選を控えて、次の市長にほとんど裁量権を与えない本格予算を了承した議会の責任は重い。そんな中、唯一と言ってよいのが「しゅうニャン市」予算の削減だった。選挙戦の大きな公約だったから当然だろう。削減で市民の生活が変わることはない。グッズを作る業者の補償は?の質問には驚いた。あのデザインなどはすべて税金で作ったものだ。
商標登録も市がしている。儲けようと勝手に使ったものだ。パテント料でも納めていれば、いつまでの契約かが問題になる。さらに、2万8千人のサポーターや、250だったか多くの企業団体がパートナーになっていた、この人たちをどうするかと聞く。それだけのサポーターや企業団体が「しゅうニャン市」を残せと思えば、あんな選挙結果にはならない。
もっと言えばふるさと納税が増えたのは「しゅうニャン市」プロジェクトのお陰だと言い切る。どこにそんな根拠があるのか。扱う業者がJTBに代わり、取り扱い品目が大幅に増加したのも要因ではないか。根拠を明確にせず責め立てるのはいかがなものか。反藤井市長は当然で、藤井市政が市民のためにならないなら、どんどん追及すれば良い。
私は木村市政には発足から最初の5年間は批判らしいことは書かなかった。新人だし、自分の施策を打ち出すには、行政経験を少しは積んでからと思っていた。人事についても不満はあったが、我慢した。しかし、「しゅうニャン市」プロジェクトあたりからおかしくなった。次々と不祥事が起こり、行政内部の統制が取れていないと感じ始めた。唯我独尊的な運営が目立ち始めた。多くの人が忠告したが、耳を貸さなくなった。制御できなくなった市議会も少々責任があるのではないか。
藤井市政がどうなるか、今のところ未知数だ。若者がどんどん流出、子どもは減少の一途だ。ウルトラ・Cのアイデアはなかなかないかもしれないが、盗み取りでも良い、先駆的な市町から学ぶことは悪いことではない。
(中島 進)