2026年05月21日(木)

コラム「一言進言」

総理選びは芸能ニュースか?

~新聞報道に期待する~

岸田総理が退陣を発表して、自民党内は我も我もと立候補者が名乗り出てきた。新聞もテレビも次は誰が、が焦点で自民党内の人事争いがテレビも新聞も中心になった。誰が総理になっても自民党が大きく変わるなど思えないが、マスコミは大きく紙面を割いて芸能人の人気投票並みの報道に走っている。

今回の政治資金パーティーや裏金騒動で、自民党の中からこれといった主張をする議員は知る限りいなかった。大手の報道で政治資金パーティーの中止や、政治活動費の廃止を訴える自民党国会議員は見当たらなかった。

国を守る自衛隊員も定員を大きく割って苦戦している。「自衛のためから反撃できる自衛隊へ」と保守系議員は意気軒高だが、最前線に立つ自衛隊員が激減している実情の中、どうやって国を守るのか。根本的な課題だ。そっちのけで国防費だけ増やすことに熱心な議員たちに国を任せることができるのか。若者が激減しているのだ。

振り返ると自民党から民主党へ政権が変わったとき、国民の多くは何か変わると期待した。しかし、財源をと消費税増額を提案し、内部は見苦しい主導権争いで自ら崩壊した。その後立憲民主党も国民民主党も我が国をどうするかでなく、自民党批判でしか存在意義を示せなかった。それが今でも続いている。

私はこんな小新聞を発行して40年を過ぎた。いわゆる新聞が持つ力が劇的に減少してきたのを実感している。某大手紙が販売店を維持できなくなった報を聞くと落ち込んでしまう。この30年間、スクープらしい記事はほとんどが週刊誌発だ。政治部には一体どれだけの記者を張り付かせているのか。

大手マスコミの凋落は目を覆うばかりだが、まだかすかだが希望を持っている。誰と誰が会食した記事ではなく、何を語っているかが大切だ。政局より各政党がどこに向かって動いているのかが大切だ。私たちは地方の裏側はある程度知っている。もちろん書けないことも多い。転勤族とは違い、生涯この地で生活し、ともに暮らしていく立場だからだ。

転勤族の大手紙の記者だからこそ書けることは多いはずだ。誰が次の総理になるかではなく、誰なら裏金事件など起こさせない与党になれるかを知りたいのだ。我が国の未来を託す総理の席は人気投票にしないで欲しい。今はまるで芸能ニュースだ。新聞がもっと売れるような世界になってほしい。

(中島 

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