2025年10月02日(木)

コラム・エッセイ

No.93 地方自治考23・人口問題、財務問題⑩…過疎化対策、集約効果の着地点を「新長州市」に探る…その2

独善・独言

 ㊉地方自治体の人口問題、財政問題の解決策最終稿…前稿に続き「新長州市」を例にだして探る。

 ㊷本庁ほかの施設は絵堂ICの近くの広大な土地に集中する。山陰自動車道路は遠くない時期に全通する。この地が拠点になれる。国が「市内間の高速道路通行料金は一律100円」とすることに踏み込んでくれると、さらに立地場所の価値が増す。

 ㊸次は病院。今人口23,000人の美祢市に2つの市立病院がある。理由はあろうがまさに“合併後遺症”であろう。新長州市は何がナンデモ一病院にしなくてはならない。配慮ばばかりして“捨てるべきものは捨てる”覚悟がないと合併に効果が生まれない。B表参照。

 ㊹㋩介護機能を備えた交通弱者向け+独居老人向けの2DK、家賃3万円の住宅を5,000戸建てる。近くの病院とそれに付随する介護施設を設けることで老人村を構成する。家賃は3万円程度徴収できるか。

 当初自分の家を離れたくないとする抵抗も多いと思われるが、近い将来の独居生活に不安を感じている老人は山ほどいる。

 ㊺㋣市内を一帯管理する農業法人を作る。法人は大型機械を導入した生産管理だけでなく。営業から企画、研究開発、総務と一括管理する組織とする。地主から極力承諾を得て耕作地を法人管理に吸い上げて借地代相当を配当する仕組みにする。大規模農業に適応しない田んぼは果樹や野菜栽培に転換する。事情が許せば太陽光発電も取り入れる。

 当初地主からの抵抗はあっても近い将来自営することに限界を感じている高齢農家は山ほどいる。

 ㊻㋩今後ますます空き家は増える。他所に住み故郷の親の家の処置を重荷に思う跡継ぎは山ほどいる。

 自治体が解体して平地にして果樹園栽培の目的で借り上げる。固定資産相当分は配当として還元する。重荷が降りる。

 ㊼㋠全国にC表のネット広告をだす。仕事場は農業だけでなく病院や介護、住宅管理等にも発生する。

 この条件なら500組程度から手があがりはしないか。人口が一気に千人以上増える。若い女性が増えれば男性も集まる。少子化対策になる。

 これは「農業に興味あるもの来たれ」がオーソドックスであろうが、それでは刺激がないと思い起案した。

 ㊽この新長州市案では多くの人が取り残される。ポツンと一軒家になっても我が家を守り抜く、体が動かなくなるまで田んぼを耕したい…これに対し“捨てるべきものは捨てる”と合併効果を振りかざしても異論者を見捨てるわけにはいかない。しかしこのままではいずれ限界がくるのは地域住民も各市町も同じ。極力の説得により効果が生じる範囲までの推進こそが成否のポイントになる。

 10稿にもわたってくどくど地公体の人口問題、財政問題に私案を展開してきた。偏っていたかもしれないが美祢の田舎に帰るたびに人も家も農地も消滅していく郷土の叫び声と受けとめてご容赦をいただきたい。

 当然ながらこの「新長州市構想」は周南においても対岸の火事ではない。

…どうでしょうか。

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