2026年04月30日(木)

コラム・エッセイ

No.109 高市解散というバクチの常識超え、慣習無視にトランプ破壊と同様の「瞬発力(大前研一言)」をみた

独善・独言

 A表は大前研一が毎年暮れに発行している「日本の論点」の巻頭にあった一文である。これは昨年11月に書かれたものだが、新年に入ってさらに進化している「トランプ破壊」を予言しているようにもみられる。

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 一方、高市解散である。トランプほど極端ではないが、まさに大前論が述べる「対話より即応」、「瞬発力」、「長期的な国家構想」というすべてに符合しているように受け止める。この常識超え、慣習無視を大いに評価する私なりの視点を5つ。

 ㊀一番は党内の麻生さん的ボスへの根回しという従来手法を無視して読売新聞にリークした胆力。このような無軌道を推し進めた例は小泉郵政解散以外はあったろうか。今後はメンツ無視が常識にならないか。

 ㊁はトランプほどではないが国会無視、議員無視である。年度内予算不成立は以前にも例があったので置くとして、前回から1年ちょっとの解散は戦後3番目の短さ、不信任でなく内閣の勝手な解散提起と云えば最短期間であるそうな。議員のほとんどは前回費やしたコストが回収できていないのではあるまいか。これでは議員が活動資金が窮屈になり、またくだらぬ“政治とカネ”の問題や派閥の長の資金提供に頼るという無理が生まれないか。そのなかで批判は覚悟の上、国会がうまく回らないと戒厳令を発した尹大統領と同様の踏み込みみ…その決断をアッパレと思わないか。


 ㊂は地方自治体の負担である。1年半の間に3回も国会議員総選挙をやられてはたまらない。
 ⑴この25年度中に衆議院議員総選挙の選挙費用を予算建てしていた自治体がいくつあったであろうか、⑵来期予算のための議会審議が待ったなしのこの時期に選挙とは、⑶投票日の最終時間は6時にして当日中には開票作業が終了するように改めてほしい…これら自治体の嘆きを承知の上での踏み込み…これもアッパレ。

 ㊃食料品の消費税2年間ゼロに関して…⑷税率を下げても食料料品の価格は下がらないという見通し…ドイツに実例あり、⑸消費税は借金過多の日本にとって頼みの綱、税率引上げシナリオもあるなかで一旦下げてしまうと…こんな批判は判っているなかでの踏み込み。スゴイ。
 私はB表「20万円給付」を提案する。細かい指摘は勘弁してほしい。

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 ㋑全世帯中物価高で困窮している層を3分の1㋺1,800万世帯に対して20万円を給付すると㋩3兆6千万円になる。これは現在の食料品消費税収㋥より1兆5千億円少ない。この世帯はおおむね全額を食料品に費やすであろうから景気上昇効果が生じる。20万円は税率8%で逆算すれば1世帯年間食料品購入額は250万円となる…これは4人世帯の現在の実数約120万円の倍になる。以上は素人の私案だが、減税より給付という有識者の主張を検証してみたもの。

 ㊄最後は積極財政。私には正否の判断がつかないが戦略投資への期待もある。踏込み決断を否定できない。

 ただ、腹立たしいことが2点。⑹消費減税財源の各党の様々提案…そんなものがあるならばなぜこれま対応しなかったのか、⑺今年の成人人数が109万人に対し、昨年中の新生児数は64万人…この8掛けどころではない縮小社会に備えるデザインの議論こそ最優先ではないのか…情けない。

 高市解散のバクチは成功した。今後どんな「瞬発力」が生まれてくるか大きい期待を寄せている。世の中の流れが変わりそうで…楽しみ。

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