コラム・エッセイ
No.129 野球考6・阪神は外人やトレードをあてにせず、四球、犠打、犠牲フライを重視…藤川監督は巨人と真逆のチームを作った
独善・独言2026年プロ野球考を4稿にわたり記す。まず阪神の優勝に関して。
㊀2位巨人との差の2.5ゲームはあれほどの強力固定打線、あれほどの先発ピッチャーからして物足りないという指摘がある。私にはそれに対して思い当る根拠が3つある…⑴9月の7連敗という急失速、⑵下位打線、準主力打者の深刻な貧打、⑶藤川監督の監督力。
㋥A表は7連敗中の得失点の平均である。㋑失点=投手は全試合と同様であるが㋺打者の不振はヒドイ。酷暑の疲れが影響したと断定する。
披露の素因…⑷非ドームの甲子園が本拠地、⑸セリーグはドーム球場2つのみ、⑹8月は高校野球で1カ月甲子園を明け渡す“死のロード”がある、⑺B表㋩の7,8月の試合時間は通常平均時間より8分長く、3時間30分超えの試合が47試合中10試合あった。
㊂ドーム以外での開催球場㋥は巨人やソフトバンクと大差がある。最近は京セラドームが代替可能になり遠征負担は軽減されたようだが昨今の熱夏である、疲労は7連敗に結びついた。球団は試合前のシートノック機会を減らしたり酷暑対策を様々実施したらしいが、何年か前のカープの轍を踏んだ。
昨今はとても真夏に野外で野球をやるような環境ではなくなったことは誰もが認識しているはず。提案する。せめて7月後半から高校野球が終わる頃までは、プロ野球の試合はドーム球場開催に限定したらどうか。阪神が京セラドームを本拠地に借りれば何とかなる。
㊃下位打線の非力振りはD表の数値をみればばこれほどかと驚かされる。あのリードがすばらしいともてはやされる7番坂本捕手の打率は2割にも満たない.197である。
そこで藤川采配である。私はNHKでのクレバーな解説力が好きであった。そこで監督力にも注目した。
無死で近本がランナーにでる。中野は、⑻バントで送る、⑼エンドランをかける、⑽近本に盗塁させる、⑾そのまま打たせる…何を選択するかと、なぜそれを選択したのかと…テレビ観戦で最もワクワクする場面になる。
E表の犠打、得た四球、犠飛の多さ、与えたた四球の少なさはいずれも他球団より群を抜いて1番である。単に平均打率がリーグ2番、防御率が1番というのが優勝勝因ではない。藤川阪神は他のチームとは違った野球をしている。
㊄どうして強い。F表をみると㋸スカウトの目も、㋾㋻外人やトレード依存でないことも、㋕育成ができていることも巨人と比べて大差がある。また、G表選手年俸も2番、H表観客も1番、球団経営が頭抜けている証左である。
それでもすべての数値でソフトバンクには見劣りがする。日本シリーズに出たとしても7、8月に48試合中39試合をドームで戦ったチームに勝てたとは思えない。熱夏の疲れの差も球団力の差も大きい。

