コラム・エッセイ
変化への行動
新しい出会いに向けて-この町・あの人・この話- 浅海道子参議院選が終わり、結果はほぼ予想通りで、前の衆議院選と同じく、メディアの予想(と言うより、統計学的推測の)の確かさがまたまた証明された。選挙結果がこれからの日本政治にどのような変化を起こすのか、自分自身の日々の生活に直結してくることだから重大な関心事ではあるのだが、その前に気付くことは、今回の選挙では投票率が向上したこと。前回選挙を5%以上、上回っている。
ネット選挙という言葉はかなり前から広がっているが、前回の衆議院選でも、東京都議選でもネット情報の影響は語られていても投票率の目立った上昇はなかった。しかし今回ははっきりと上昇した。選挙結果の評価は、立場により今後の事実により異なることだが、投票率の向上は、今携わっている若者支援事業での様々な体験の中で感じていることにつながり、こうありたいと思い続けてきたことを実証してくれたようで心強く感じている。
人は様々な悩みを持っている。ずっと以前生徒さんの一人が「私、悩みなんかない!」と宣言して、びっくりしたことがあるが、それは本人が「悩み」と表現していないだけで、困りごと、解決すべき課題が大小に依らず一つもないということはあり得ず、どんな人にも悩みはあり、悩みを抱えて社会の中で過ごしている。
支援事業を通して関わっている若者は多くの悩みを抱えている。自分の状態を変えたい、何とかしたいと思っているが、どうしたらいいのか分からない。そんな状態で社会とのつながりの機会が少ないままでいるケースも多い中で、社会とのつながりを結び(回復し)社会生活を送り始める人も現れている。
その人たちに共通していることは、社会と隔絶した原因や状態は様々だが、自分自身が動き始めていることだ。周囲から諭され、指示され、担ぎ上げられて居場所を変えるのでなく、周囲からは予期しない突然に見えるかもしれないが、自主的な行動を始め、それを支えられたことで状態が変わり、変わった状態に応じて活動し、新たな状態に馴染んで新しい状態を作っている。
こうした事例が重なるにつれ思った。「自分の状態は自ら行動しなければ変化しない」「行動するためには情報が必要。本人が行動するための適切な情報を提供することが、周囲の第一の役目」。そんな思いを実証してくれたような今回の選挙。
「ネット選挙」がいくら語られても政治勢力図は一向に変化しなかった。「私が投票してもしなくても全体に何の影響もない」で続いてきた低投票率だが、私の1票が増大して出てきた今回の結果。現状不満でネット情報にいくら関心を寄せても、投票しなければ状態変化は現れない。投票すれば変化した。政治状態を変えたければ、投票という行動につなげない限り変化しない。
私の1票が重なれば状態は変えられることが実証されたのだから、自分の思いを次の、また次の1票に託していこう。
(カナダ友好協会代表)


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