コラム・エッセイ
No.849 『中村哲 神の心を 持つ男!』
伊藤博之の釣れ釣れ談議12月4日、アフガニスタンのために30年以上尽くしてきた中村哲医師が、現地で移動中に銃撃され、命を落とされたとのニュースが報じられました。中村さんは福岡市に本部のあるペシャワール会の現地代表者でした。ペシャワール会は1983年、中村さんの医療活動を支援する目的で設立された、非政府組織です。
中村さんは福岡県出身で、1984年、ハンセン病の医師として赴任し、パキスタンやアフガニスタンで医療支援活動を続けられていました。2000年からはアフガニスタンで発生した大干ばつ対策のため、医療だけでなく、井戸掘りなどの事業を開始されます。
そして2003年からはアフガニスタンの東部地区で用水路の建設も始められ、これまでに1万6,500ヘクタールの土地に水を供給。65万人もの人が生活できる地域を創設されてきました。長年の医療や井戸、用水路開発などの支援活動が評価され、2003年「アジアのノーベル賞」と言われる「マグサイサイ賞」を受賞され、今年の10月にはアフガニスタン政府から市民証(名誉市民権)を授与されました。アフガニスタン大統領から日本政府に直接、中村さんへの哀悼の言葉が述べられたそうです。
命を顧みず、30年以上、異国の地で貧困と戦う人々を支援。神か仏かと言われる人だと思います。中村さんのように危険な地域で支援活動をされている日本人がたくさんいらっしゃると聞いています。世界で地道に支援活動をされている日本人がいるから、日本が世界から愛される国へと成長してきたのだと思います。
貧困と戦う人のために戦う人がいる。権力を守りたいがために戦う人がいる。他人のために戦える人、自分の力の保持のために戦う人、人の中には神と悪魔がいるのでしょう。神を宿す人になりたいと思いますが、パンドラの箱を開けたために人類には愛、奉仕、慈悲、助け合いなどの神の心と妬み、嫉妬、自我、嘘、騙しなどの悪魔の心が宿ったのです。大きな神の心を持たれた中村さんに、何らかの妬みを持った悪魔が引き金を引いたのです。
中村さんの死は日本の損失だけでなく、人類の損失だと思います。中村さんの死を、人類の多くが未来を考え直す機会となるように祈っています。自分と同世代でこんなにも偉大な日本人がいらっしゃったことを、強く誇りに思います。中村哲医師はアフガニスタンの神になられると思います。中村哲医師こそノーベル平和賞に輝く、最適な人と思いますが、残念です。
現在、世界中で医療、教育、人道、生活などの支援活動をされている多くの日本人がいらっしゃいます。そのような世界で支援活動をされている方々を、マスコミはもっと国民に知らせるべきだと思います。AIだIoTだと文化生活を追うだけでなく、食糧もなく飲み水さえ不自由な国があることを!そこで奉仕されている日本人がいることを!
(県磯釣連合会最高顧問)
